昨年に続き2度目の出場となった全日本大学女子サッカー選手権大会。初出場でベスト8進出を果たした昨シーズンを越え、更なる飛躍を目指して臨んだ今大会。12月24日に行われた1回戦は、八戸学院大学に9-0で勝利した。迎えたラウンド16の相手は、昨年、一昨年の準優勝チーム、静岡産業大学。試合前、「まず一つ、越えないといけない山」と話した持田紀与美監督の言葉通り、試合は手に汗握る熱戦となった中、キャプテン大沼歩加選手のゴールで勝利。早稲田大学が待つベスト8進出を果たした。

立ち上がり、相手の巧みなパス交換からピンチも迎えたが、前からのプレスを強め、シンプルに相手の背後を突く攻撃でペースを奪い返す。16分、渡邉莉沙子選手が抜け出して決定機。23分にも、藤原愛里選手が左サイドからドリブルで持ち込みチャンスを作る。その後もCKから好機を作るなど押し込んだが、ゴールが遠い。すると30分、相手CKからのヘディングがクロスバーを直撃。肝を冷やしたが、概ね主導権を握って前半を折り返した。

 

後半も立ち上がりから攻勢を強め、ゴールに迫る。ただし、先制できずにいると、60分過ぎから相手のリズムに。65分には、再びクロスバー直撃のシュートを受ける。この我慢の時間をしのいだ後の71分、セットプレーから待望の先制点を奪った。決めたのは、キャプテンの大沼歩加選手。牧野美優選手の蹴ったFKに対し、ニアへ飛び込み、うまく頭で逸らしてネットを揺らした。その後は粘り強い守備と冷静な判断で相手の反撃をシャットアウト。ラウンド16を突破し、昨年、ベスト8で敗れた早稲田大学と、今大会も再びベスト8で激突することとなった。次戦、「まだ見たことのない景色を見る」(持田監督)べく、リベンジの舞台へ挑む。

 


<試合後のコメント>

大沼歩加キャプテン
「相手はポゼッションがうまく、足元でつないでくることは分かっていたので、自分たちはリスク覚悟で前から守備をして、ハードワークして、ハメていこうと話していました。立ち上がりはうまくいかなかったのですが、段々うまくいき始めました。前半、いい流れの時間帯で決め切りたかったですが、失点せずに折り返せたことは良かったです。後半は足が止まって厳しい時間帯もあったのですが、トーナメント戦はセットプレーが大事になると思っていました。(得点場面は)美優(牧野美優選手)がいいボールを蹴ってくれました。練習から、ニアに入ってスラすことは意識していたのですが、試合で決めたのは初めてだったので、嬉しかったです」

 

持田紀与美監督
「2年連続でインカレ準優勝の相手でしたが、臆することなく自分たちのサッカーをやり切ろう、という思いで臨みました。前半、たくさんあったチャンスで決め切れず、後半、今大会2試合目のウチは足が止まる時間帯もありましたが、体を張って守備をして、FKからのワンチャンスをキャプテンがしっかり決めてくれました。(ベスト8の早稲田大学戦へ向けて)昨年の王者であり、昨年はベスト8で敗れた相手ですが、今年は引き分けた試合もありますので、やれると思います。もちろん、勝つつもりで挑みます」

ニュース一覧へ