全日本学生フェンシング選手権大会(第63回全日本大学対抗選手権大会/第73回全日本学生個人選手権大会)が11月8日(水)から12日(日)まで静岡県沼津市総合体育館にて開催され、本学フェンシング部女子がエペ・サーブル・フルーレの団体三種目の全てを2年連続で優勝。
 個人戦では男子サーブルで樋渡怜大選手(法学部3年)、女子サーブルで菊地心和選手(スポーツ科学部3年)、女子エペで寺山珠樹選手(スポーツ科学部4年)の3選手が優勝を果たした。

 

 初日から3日目午前まで行われた個人戦、フルーレ種目では男子の勅使河原明日架選手(商学部3年/大垣南)が準決勝で昨年準優勝の明治大学・堀部選手を15-11で破り決勝へ。決勝では法政大学・福田選手に惜しくも敗れ準優勝となった。
 女子フルーレでは岩本鈴菜選手(文理学部2年/和歌山北)と竹山柚葉選手(スポーツ科学部2年/乙訓)が順当に勝ち上がっていく。竹山選手が決勝進出を決めたが、岩本選手は2023世界選手権団体銅メダリストの中央大学・上野選手に敗れてしまい3位に、決勝は竹山選手と上野選手との対戦に。竹山選手は今季けがのため代表から外れていたが、昨年のワールドカップ団体銅の実績があり、実力者同士の対決は今大会屈指の激戦となった。
 両者譲らない展開となり、3セット目が終了し最後は10-11、惜しくも敗れ準優勝となった。

 サーブル種目では準決勝で樋渡怜大選手(法学部3年/鹿児島南)と木村友哉選手(法学部4年/日大豊山)との日大対決に。樋渡選手は昨年同大会の準決勝でも日大対決で敗れていたが、今回は15-12で樋渡選手が勝利。勢いそのままに決勝を制し、初優勝を飾った。3位には木村選手が入った。
 女子は菊地心和選手(スポーツ科学部3年/一関第二)が優勝、3位には前年度優勝者の金子優衣奈選手(文理学部2年/麹町学園女子)が入った。

 エペ種目では男子・エースで前回優勝者の松本龍選手(文理学部3年/王子総合)は今回海外遠征のため不在。代わって活躍を見せた唐澤颯斗選手(文理学部2年/埼玉栄)が健闘し3位に入った。
 女子は前回優勝者の寺山珠樹選手(スポーツ科学部4年/乙訓)が2連覇を達成した。

抜群のチーム力で2年連続の女子団体全種目制覇

 大会後半に行われた団体戦、大会3日目の男女フルーレ団体戦では、男子は3回戦の日本体育大学戦で惜しくも敗れ(42-45)5位。同日に行われたフルーレ女子団体は準決勝で第1シードの中央大学と対戦、緊迫した展開だったが最後は逃げ切り45-38で勝利。続く決勝でも日本体育大学に対し逃げ切り45-37で2年連続7回目の優勝を決めた。

 4日目は男子サーブル団体と女子エペ団体が行われた。第5シードの男子サーブル団体は準決勝で第1シードの法政大学を45-19で勝利。このまま勢いに乗りたかったものの、中央大学との決勝は惜しくも競り負け(43-45)、準優勝となった。
 エース寺山を擁し、こちらも2年連続での優勝を目指す女子エペ団体、第3シードの本学は準決勝で第2シードの中京大学を45-29で破ると、決勝は第1シードを破って勝ち上がってきた明治大学との対戦。決勝は45-32で快勝、2年連続4回目の優勝を決め、寺山は2年連続の2冠で大学最後の大会を有終の美で飾った。

 大会最終日に行われたのは男子エペ団体と、女子サーブル団体。いずれも2年連続の優勝がかかる。第1シードで挑む男子エペ団体、今回はチームの柱である松本がワールドカップのため不在。それでも3回戦で慶應大学を接戦(45-43)で破り、法政大学との準決勝に進出、惜しくも力及ばず敗戦(45-33)となったが、3位と表彰台を確保した。勝った法政大学は決勝でも快勝し優勝となった。
 最後の競技となった女子サーブル団体、第1シードの法政大学が2回戦で敗れる波乱があったものの、日本大学は安定したゲーム運びで決勝に駒を進めると、朝日大学との決勝でも45-35で快勝。2年連続7回目の優勝を飾った。

 全競技を終え、日本大学は個人3種目優勝、女子全3種目団体優勝となり、過去最高と言われた昨年の結果に引けを取らない成績で大会を締めた。特に女子団体では団体3種目を2年連続で優勝となり、チーム力の高さを示す結果となった。

選手のコメント

男子個人サーブル優勝 樋渡怜大選手(法学部3年)
ー 大会に向けどのような準備をしてきましたか。
 常に自分が優勝すること、最後の一点を必ず取るイメージで練習していました。一つ一つのキレと精度を高めて、勝つイメージをとにかくもって練習しました。
ー 結果を振り返っていかがですか。
 個人優勝できたのは、本当に周りの人に恩返しという意味で最高の形になったので、次のステップに必ず生かしたいと思います。


女子個人サーブルと団体の2冠を達成した菊地心和選手(スポーツ科学部3年)
ー 大会に向けどのような準備をしてきましたか。
 今回の試合に向けてメンタル面では焦らず熱くならずに冷静にプレーすること、技術面では自分の持ち味であるスピードを活かした攻撃を軸に、相手に合わせて戦術を組み立てることを常に意識し練習してきました。
ー 結果を振り返っていかがですか。
  トーナメント初戦の方は緊張から焦ってしまう場面が多く、納得のいくプレーができませんでした。トーナメントを勝ち進めるにつれて自分のプレーを取り戻すことができ、得意なところで点を獲ることができました。決勝では関カレで敗れた相手に勝利し優勝することができ、大きな自信に繋がりました。
ー 団体戦を振り返って
  苦しい試合もありましたが、チーム全員が1つの目標に向かって全力で戦いきることができました。チームの一人一人が役割と責任を全うし、みんなで支え合い優勝を掴み取ることができ大きな自信になりました。それと共にもっとチーム全体で高め合い強くなれると感じる大会となりました。
ー 次戦(全日本団体)に向けての意気込み
  絶対に優勝します!


女子個人エペと団体を制し、2年連続2冠の寺山珠樹選手(スポーツ科学部4年)
ー インカレ2年連続2冠という結果を振り返っていかがですか。
 今回このような結果を出せて本当に嬉しく思っています。自分自身もインカレという大会は他の大会よりも気持ちが入り、集中して行うことができました。
ー 今後の目標は。
 12月末の全日本選手権で優勝できるようにチーム一丸となり、素晴らしいプレーをしたいです。
ー 団体戦を振り返って
 今年度はタイトルを取れずに悔しい思いばかりしていたのでとても嬉しく思います。チーム一人一人が同じ目標を見据えて戦い、結果を残せたことは今後のフェンシングのプレーにもいきると思います。自分だけでなく他のメンバーもそう思ってもらえる試合であればいいなと感じました。
ー 次戦(全日本団体)に向けての意気込み
 インカレで見つかった課題を修正し、万全の状態で試合に臨み優勝したいです。団体戦の練習を増やし、チームワークを強化したいと考えています。


女子フルーレ 竹澤志緒里(スポーツ科学部3年)
ー 団体戦を振り返って
 5月のリーグ戦では良い波にのり優勝出来ましたが、6月の王座決定戦、10月のカンカレと勝ちきることが出来ず悔しい思いをしてきました。 インカレではチーム力や各選手の特性に合わせて戦略をよく考えて試合に臨みました。苦しい試合展開でしたが、沢山の方の応援のお陰で優勝することが出来とても嬉しく思っています。 有難うございました。
ー 次戦(全日本団体)に向けての意気込み
 年度初めに立てた目標「団体五冠」には届きませんでしたが、来月に開催される全日本選手権では必ず連覇し本年度を締めくくります。来年度の五冠に向けての前哨戦とも位置付け、チーム全員が心を一つにして勝ちに行く決意です。 応援宜しくお願いします。


男子主将 木村友哉(法学部4年)
ー 大会に臨むに当たってチームの雰囲気はいかがでしたか
  チームの雰囲気としては、全ての種目で優勝を目指す強い意欲が感じられました。各メンバーが日本一を目指し、そのために行動しており、試合で結果を残す強い意志を持っていることが伝わってきました。
ー 大会を振り返って
  全日本学生フェンシング選手権大会において個人3種目と女子団体3種目で優勝することができ、大変嬉しく思います。しかしながら、今大会での男子のタイトルは個人優勝の1つであり、主将として悔しい結果でもありました。全ての種目がほんの一歩及ばず優勝を逃がしてしまいましたが、肯定的に捉えれば男子チームにはまだ成長の余地があり、より良い結果を得る機会があると思います。 今後の全日本選手権団体や他の大会でも全ての種目で優勝を目指し、頑張ってほしいと思います。 最後に日々支援をしてくださった監督やコーチ、保護者の皆様、そして応援してくださった多くの方々に感謝申し上げます。周りの方々の支えがあってこそ、この6つの優勝を成し遂げることができました。本当にありがとうございました。今後も日本大学フェンシング部への応援をよろしくお願いします。

女子主将 石川せと(商学部4年)
ー 大会に臨むに当たってチームの雰囲気はいかがでしたか
 女子は関カレの団体戦で1種目も優勝できなかった悔しさがあったため、インカレ前の練習の雰囲気は、関カレ前の練習よりもさらに全員が練習に集中していたと感じました。
ー 大会を振り返って
 インカレを女子団体全種目優勝で終えることができて、大変嬉しいです。特に、女子フルーレと女子サーブルの団体戦では、苦しい展開を乗り越えての勝利だったため、これからの成長につながる試合だったと思います。

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