2024年2月2日から18日までカタール・ドーハで行われている世界水泳選手権2024が14日に大会第13日目を迎え、日本大学水泳部の本多灯(スポーツ科学部4年/イトマン東京)が男子200mバタフライ決勝に出場し1分53秒88の力泳で初優勝を掴んだ。
200mバタフライで日本人男子選手がオリンピック、世界選手権を通じ金メダルを獲得するのは史上初の快挙。また、今大会競泳の金メダル第1号となった。
男子200㍍バタフライで優勝し、ガッツポーズする本多灯 【共同通信社】
本多は前日に行われた準決勝では2組目で3着(1分55秒20)だったが、この組1着で前大会銀メダリストのシュツトフ・フミレウスキ(ポーランド)がまさかの失格となり、繰り上がって1位がアルベルト・ラッツェッティ(イタリア)が1位、本多は2位で通過となった。2位で通過した本多は「つかめるチャンスはとりたいたいと思う」と足首にけがを抱えているが決勝に向け前向きに意気込んだ。
迎えた決勝、第5レーンの本多は、最初の50mでイタリアのA・ラッツェッティに続き0秒23差で追う展開に。ここからA・ラッツェッティに並ぶと、100mを53秒90の1位で通過。しかしA・ラッツェッティも本多に離されることなく、150mのターンは同時(1分23秒50)、残り50mでレースは二人の一騎打ちとなる。
25mまでは両者互角だったが、そこから本多が徐々にリードしていき1分53秒88で先着。最後はA・ラッツェッティに0秒77差をつけ、一騎打ちを制した。記録を確認した本多は最後まで競り合ったA・ラッツェッティと手を合わせ互いを称え合った。
足首のけがを感じさせない力泳を見せた本多は世界水泳初優勝、200mバタフライで日本人男子選手が、世界水泳・オリンピックで金メダルを獲得するのは史上初の快挙となった。
レース後はお決まりの笑顔でガッツポーズを見せ、インタビューでは「本当にうれしい。足首をけがしていて、それに意識がいってしまっていたので、決勝ではレースを泳ぎ切ることをイメージして、準決勝での課題を集中して修正出来るよう決勝に臨んだ。」と話した。
今大会では他に16日の100mバタフライ予選と、18日の400m個人メドレーに出場予定となっている。
男子200㍍バタフライ決勝 力泳する本多灯。 【共同通信社】
男子200㍍バタフライ決勝 力泳後ガッツポーツを掲げる。 【共同通信社】
男子200㍍バタフライで金メダルを獲得した本多灯(中央) 【共同通信社】
男子200㍍バタフライで金メダルを獲得し、ガッツポーズする本多灯 【共同通信社】