4月7日(日)、関東大学サッカーリーグ戦1部第1節の中央大学戦がホームの日本大学アスレティックパーク稲城サッカーフィールドにて行われた。日本大学はMF植木楓(経済学部3年/日大藤沢)による先制点で流れを掴み、3-1という結果で前週の天皇杯予選(東京都サッカートーナメント学生系の部)に続き2戦連続勝利を収め、現時点で3位となった。
(4月7日時点)

 リーグ開幕前週の3月31日(日)に行われた東京都サッカートーナメント学生系の部の二回戦では中央大学に1−0で勝利し学生系の部代表となっていた日本大学サッカー部。天皇杯への道も開け、いい形でリーグ戦を迎えることとなった。

 昨シーズンに続き1部上位をキープするためには負けられない一戦。相手は前週に続いての対戦となった中央大学、学生系の部における敗戦の悔しさを糧に果敢にゴールを狙ってくることが想定される中央大学との一戦に緊張感が高まる中、前半開始のホイッスルが鳴り響いた。

 中央大学ボールでキックオフするも、目まぐるしく攻守が入れ替わる激しい展開となり、両チームとも果敢にボールを相手ゴール付近に運んではキーパーの手に渡る白熱した戦いになる。

 前半28分、試合が動く。FW大久保帆人(法学部2年/前橋育英)がサイドからパスを貰いゴール中央へと向かうが、中央大学の選手と交錯し転倒。しかし、ペナルティエリア内でこぼれたボールをMF植木颯(経済学部3年/日本大学藤沢)が左足で豪快なミドルシュートを決め、先制に成功(1-0)。トップチームの数々の試合で活躍し、U-20全日本大学選抜や関東大学選抜に招集されるなどチームの支えとなっているMF植木が今季リーグ戦チーム初得点を挙げた。

 先制された中央大学はパスを繋ぎながら前へ前へと積極的に攻撃を仕掛けてくる。昨季の快進撃を堅守で支えたDF陣がごっそり抜けた日本大学にとって、その穴埋めとなる存在が必要だったが、DF齊藤航汰(法学部2年/前橋育英)ら中心とした日本大学の新DF陣が堅い守りで相手に隙を与えない。

 前半34分、再び日本大学にチャンスが訪れる。相手チームのパスをFW熊倉弘達(法学部4年/前橋育英)が敵陣深い位置でカットし、そのままFW青木晴暉(文理学部4年/四日市中央工業)がゴールを狙うが惜しくも中央大学GK牧野虎太郎選手に弾かれてしまう。しかし、ボールがゴール前にいたFW大久保のもとへ転がり込み、状況を鑑みた冷静な判断でMF熊倉弘貴(法学部4年/前橋育英)へとパス、狙いを定めたシュートがブロックに反応した相手DFの腕に当たりPKを獲得。キッカーは来季ヴァンフォーレ甲府に加入内定のFW熊倉弘達。右足で冷静にゴールを決め中央大学を引き離す。(2-0)

 今度は前半43分、カウンターを仕掛け一気に相手ペナルティエリアにボールを運び入れる日本大学。相手ゴール前には日本大学2人に対し、中央大学3人と数的不利の状況、MF猪野毛日南太(文理学部4年/FC町田ゼルビアユース)が放ったクロスボールは緩やかな放物線を描きゴール前に。タイミングを狂わされた相手DFがヘディングでクリアを試みたが、ボールはそのままゴールへと吸い込まれていき、オウンゴールで追加点を獲得。(3-0)

 その後は、両チームとも随所に好プレーが見られるも得点には繋がらないまま前半が終了、日本大学が3点のリードでHTへ。先制点が日本大学の流れを呼び込んだ形となった。

失点を許すも選手全員の活躍により開幕戦勝利へ

 3点をリードしても油断禁物だが、精神的に優位な状況で迎えた後半戦。

 ハーフタイム明けから果敢に攻め込んでくる中央大学に対し、GKドゥーリー大河(経済学部2年/市立船橋)が好セーブを魅せる。しかし、後半54分、ボールの激しい奪い合いの末、サイドを崩され放たれたクロスから、中央大学FW田中幹大選手に流れるようなゴールを決められてしまい失点。(3-1)

 相手に流れを掴ませたくない日本大学は選手の交代を行う。MF猪野毛、MFアピッチ輝(法学部3年/浦和レッズダイヤモンドユース)、FW熊倉、FW青木の4名に代わり、MF平賀禎大(文理学部4年/佐野日大)、FW五木田李晋(スポーツ科学部4年/川崎U-18)、FW平尾勇人(文理学部2年/四日市中央工業)に加え、初出場のFW石橋鞘(経済学部1年/明秀日立)を投入。1年生を加えたフレッシュなメンバーで追加点を狙う。

 その後は両者譲らずの競り合いが続いていき、追加点はままならない。後半45分に怒涛の攻めを展開するが、中央大学GK牧野選手の好セーブに阻まれ、ゴールを割ることができない。こぼれたボールをFW大久保が拾ってゴール前にいたFW石橋に繋ぎゴールを狙うも、クロスバーを直撃し得点には至らない。
 そのまま両者共にいいプレーを見せるも得点にはつながらないまま、AT5分が経過し試合終了。3-1で今季リーグ開幕戦を白星で飾った。勝ち点3を獲得し得失点差で、筑波大学、明治大学に続く3位に着き、好スタートを切った。

 試合終了後にはメンバーが駆け寄り、選手、観客と共に喜びを分かち合った。課題もあったが、選手たちの積極的な声掛け、監督やコーチの的確な指示・戦術が功を奏した素晴らしい試合だった。一戦一戦が次につながる大切な試合であり、ピッチに立つ選手だけでなく、サブメンバー、サポートメンバー、応援と全部員の力が試される過酷なリーグ戦。日本大学サッカー部は、全員の力でこれからも戦い抜く。

 次節は4月13日(土)14時から神奈川県立保土ケ谷公園サッカー場にて、アウェイ戦となる第2節の桐蔭横浜大学戦が行われる。
 また、梅原海斗主将(スポーツ科学部4年/八千代)率いる社会人チーム「FC ℕ.」は、4月14日(日)11時から、ホームの日本大学アスレティックパーク稲城サッカーフィールドにて第2節の境トリニタス戦が行われる。昨年度東京都社会人サッカーリーグ1部を2位で終え、関東社会人サッカー大会で優勝し、今年度から社会人関東サッカーリーグ2部に昇格した社会人チームにもぜひご注目いただきたい。

 トップチーム以外にも、全カテゴリーにおいて結果を残すことを目標とし、チーム全員で進化し続ける日本大学サッカー部の活躍を、是非とも現地で観戦し声援を送っていただきたい。

選手のコメント

先制点で流れをつかんだ植木颯(経済学部3年/日大藤沢)

― どのような想いで開幕戦を迎えたか
今年のチームの目標であるリーグチャンピオンを達成するためにまず初戦に勝利することが重要であるという気持ちで開幕戦を迎えました。また試合の入りが大切なので、良い入りができるようにチームでいい声をかけながら準備できたと思います。

― 結果を振り返って
先制点が大事ということはわかっていたので、前半のうちに先制点を取れたことが勝利に繋がったと思います。また前半のうちに3点を取ることができ自分達の流れで試合を進めることができました。

― 次節に向けて
開幕2連勝を飾れるように、今回の試合で出た反省を活かして1週間いい準備をしていきたいと思います。





文責:井上希羽(スポーツ科学部1年/淑徳巣鴨)
画像:日本大学サッカー部 広報班

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