6月8日(土)関東大学サッカーリーグ戦1部第8節の東京国際大学戦が東京国際大学第1グラウンドで行われた。日本大学サッカー部は、近年1部リーグにおいて上位に位置する東京国際大学に得点を与えず0-0で引き分け。勝ち点1を積み上げ8とし、他会場の結果を受けて8位と1つ順位を上げる結果となった。
(6月9日時点)

 第8節、東京国際大学第1グラウンドでは9位日本大学と2位東京国際大学との一戦が行われた。前節は東洋大学を相手に1-4の手痛い敗戦となり、順位を下げる結果に。今節の相手は、2023年度関東大学サッカーリーグ戦1部で準優勝、日本大学は2戦2敗を喫した強敵の東京国際大学だ。前節の黒星により2部リーグ降格圏内ギリギリのライン。手ごわい相手とは言え、何としてでも連敗は避けなければならない。

 日本大学は前節からスターティングメンバーを変更。怪我により長期離脱していたGK木村凌也(スポーツ科学部3年/横浜FM・Y)が復帰し今季初出場、前節得点をあげたFW長谷川皓哉(経済学部3年/明秀日立)、DF國枝蒼空(スポーツ科学部1年/横浜FC・Y)の3人を先発させた。

東京国際大学ボールで前半がキックオフ。両大学ともにプレスをかけながら激しい攻防が続き両者譲らず拮抗した試合となる。全体的にハイボールが多く、空中戦が多い展開となった。前半4分、日本大学がCKを獲得するも相手GK松本選手にセーブされる。そのままカウンターに入ると思われたが、FW熊倉弘達(法学部4年/前橋育英)のインターセプトにより流れを止めた。開始から日本大学は高い集中力を見せる。

 しかし、3連勝中である東京国際大学は徐々にペースをつかみ、前へ前へと攻撃の手を緩めない。押されてはいるものの、守りを固めてDF陣が冷静にパスを繋ぎ、日本大学がボールを長時間保持する形となった。パスは繋がるものの、なかなか攻めきれない時間が続く。前半20分、東京国際大学にFKが与えられる。左サイドからのクロスボールがゴール前へ向かう。東京国際大学のチャンス。ゴール前で両チームが交戦するなか、ボールがゴールへ――と思われたが、日本大学の守護神U20日本代表でもあるGK木村の好セーブによりゴールは許さず。歓声が大きくあがる。

東京国際大学の攻めが続く中、前半31分、日本大学にFKが与えられゴールチャンスが訪れる。FW熊倉(達)による精度の高いクロスボールがゴール前に上げられる。しかし相手FW古澤選手による必死のクリア。そのボールは吸い寄せられるようにMF大久保帆人(法学部2年/前橋育英)へ。冷静にMF熊倉弘貴(法学部4年/前橋育英)にパスを送り、サイドに展開。そのボールをMF熊倉(貴)が左足によるダイレクトでクロスを上げた。相手FW髙橋がヘディングしたボールがゴール前MF植木颯(経済学部3年/日大藤沢高校)のもとへ。シュートコースを定めてダイレクトシュートを放つが、ゴール右に逸れ得点には至らなかった。

その後、DF國枝らが持ち前のフィジカルの強さをみせ、日本大学がボールをキープする時間が続く。東京国際大学に押されかけても、攻撃の手を緩めない。前半39分、42分と日本大学は立て続けにCKを得る。どちらもDF斎藤慈英(文理学部4年/ベガルダ仙台ユース)がゴールを狙うが、惜しくも枠をとらえることは出来ない。

日本大学はパスを回して攻撃の糸口を探りながらも、攻めきることができずもどかしい時間が続く。

ATは1分。両者一進一退の攻防が続くも0-0で前半終了。

仲間と声を掛け合う後半戦

 後半は日本大学ボールでキックオフ。前半、攻めきれなかった思いを糧に得点を狙う日本大学と、後半もプレスをかけながら前へ前へと攻撃を仕掛けてくる東京国際大学。開始早々から主導権争いが始まる。

後半開始5分、東京国際大学に攻められシュートを狙われるもGK木村が弾き返す。MF大久保がそのボールを拾い、2人をドリブルでかわす高い技術力を見せつけ、ピッチ上を駆けた。その光景に会場のボルテージが上がった。

しかし、東京国際大学も簡単には引き下がらない。後半7分、日本大学のCK。GK松本選手が弾いたボールからそのまま東京国際大学がカウンター攻撃。左サイドでパスを繋ぎ、FW高橋選手がドリブルで日本大学守備陣を抜き去り、一瞬でゴール前へ。すかさず右足でシュートを放つも、ゴール右に逸れて得点には至らず。

 点を決められず過ぎていく時間の中、MF熊倉(貴)を中心に声を掛け合い、お互いを鼓舞する日本大学の選手たち。絶対に点を取る、守り抜く。声援とともに勝利への意志の強さを感じた。
後半の中盤、東京国際大学の連続攻撃。そこに対関東学院戦、ゴールという結果で存在感を見せつけてチームを勝利へと導いたFW五木田季晋(スポーツ科学部2年/川崎U-18)を投入。

 ここから、両大学の激しい攻撃が続く。流れが日本大学に傾いたと思った矢先、後半31分に東京国際大学のシュートチャンスが訪れる。右サイドからの浮き球のパスをFW高橋選手が受けて日本大学DF陣と交戦、MF尾崎選手に一度下げてからのクロスをダイレクトシュートするも、GK木村のビックセーブに阻まれ、ゴールを許さずにピンチをしのいだ。

 試合時間も終盤に差し掛かってきた時間帯で、日本大学はFW平尾勇人(文理学部2年/四日市中央工業高校)を投入。試合の流れの変化を望んだ。

 その後も両者一進一退の攻防でなかなか得点に繋がらないまま、AT6分に日本大学はDF酒井優希(経済学部4年/東京V・Y)とMF石川晴大(経済学部2年/清水エスパルス・Y)を投入。

 しかし、両者攻めきれず試合終了のホイッスルがなった(0-0)。日本大学、東京国際大学ともに決定打に欠き、ドローという結果に終わった。日本大学としては昨年とは違い、東京国際大学に白星を献上しなかった試合でもあった。


 2勝3敗2分。現時点での結果をしっかりと受け止め、これからの反転攻勢へとつなげていきたい。課題もあったが、昨年2戦2敗した相手に引き分けたこと、現在2位と好調なチームの勢いを食い止めたことはプラスと捉えて良いだろう。選手たちのピッチ内外での積極的な声掛け、応援組の声援、チーム一丸となって戦い、守り抜いた試合は今後に必ず活きるはずだ。いや、活かさなければならない。ここからの追い上げに期待大である。

 一戦一戦が次につながる大切な試合であり、ピッチに立つ選手だけでなく、サブメンバー、サポートメンバー、応援と全部員の力が試される過酷なリーグ戦。日本大学サッカー部は「個」ではなく「全員」の力でこれからも戦い抜く。
 日本大学サッカー部は、「すべての選手にチャンスを」と、トップチーム、社会人チーム、Iリーグチームと3つのカテゴリーで活動しており、全カテゴリーにおいて結果を残すことを目標とし日々精進している。進化し続ける選手やスタッフの姿を是非とも現地で観戦し熱い声援を送っていただきたい。皆様の応援の熱量が、そのまま選手たちのエネルギーになる。これからも日本大学サッカー部をよろしくお願いします。

 

今週末の予定

【関東大学サッカーリーグ戦1部第9節】
6月15日(土)14:00KO
vs流通経済大学@日本大学アスレティックパーク稲城 サッカー場



文責:井上希羽(スポーツ科学部1年/淑徳巣鴨)
画像:日本大学サッカー部 広報班

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