6月15日(土)関東大学サッカーリーグ戦1部第9節の流通経済大学戦が行われ、日本大学サッカー部は第5節以来の勝利を収めた。5位の流通経済大学相手に前半だけで3ゴールを決め、3-0で快勝。勝ち点3を獲得し、順位を2つ上げて6位となった。
(6月17日時点)

前節は東京国際大学にドローで8位という位置にいた日本大学サッカー部。今節、流通経済大学戦に敗れれば順位が下がり、降格圏内へと後退してしまう状況。1週間の準備期間を自分達が変わらなければならない時間として捉え、選手主導でトレーニングメニューを構築した。
年に数回、ポイントとなる試合前に選手達に与えられる時間、選手一人ひとりがチームのことを考え、積極的にチームに係る時間を増やすための試みである。
上位に食い込むためには絶対に負けられない一戦にどのように挑むのか。

ホームグラウンドで戦う日本大学サッカー部は、前節からスタメンを入れ替え、新たなイレブンで臨んだ。その顔ぶれを見ると、大怪我から復帰を果たしインディペンデンスリーグで活躍していたMF浅倉心魂(危機管理学部1年/SC相模原)、MF中川広土(危機管理学部2年/ヴァンフォーレ甲府U-18)の両名をスタメンに抜擢、DF石川晴大(経済学部2年/清水エスパルス・Y)も途中交代ではなく、初めてキックオフからピッチに立った。今節はフレッシュなメンバーを加えたが、結果は…。

灼熱の日差しが照り付ける中、気温は25度を超え、前後半ともに1分間のウォーターブレイク(飲水タイム)が設けられるほどのプレーコンディション。日本大学にとって負けられない一戦は、前節の逆転勝利で勢いに乗る流通経済大学ボールでキックオフ。

開始から両チームともロングボールが多用され、目まぐるしく攻守が入れ替わる展開となった。前半7分、日本大学に最初のチャンスが訪れる。相手チームのスローインをMF浅倉が冷静に読んでボールをカットし、すぐさまサイドにパス。そのままMF中川がゴールを狙うがゴール左に逸れ、惜しくも得点には至らなかった。しかし、初のTOPチームでの公式戦出場となった2人が早速存在感を示し、試合の流れを確実に日本大学サイドに呼び込んだ。

日本大学がボールを保持する局面が多い中、前半18分、MF熊倉弘貴(法学部4年/前橋育英)からのスローインをFW五木田李晋(スポーツ科学部4年/川崎U-18)が受け、相手選手からのプレスを巧みにかわしながらハーフウェーラインを駆け抜ける。一旦ボールを下げ、そのパスを受けたMF浅倉がそのまま右サイドを駆け抜け、右足を豪快に振り抜いて強烈なシュートを放った。しかし、相手GKデューフエマニエル選手の右手をかすめ、惜しくも得点には至らなかった。だが、このシュートを起点に日本大学が主導権を握り、ここから怒涛の攻撃に入る。

前半23分、MF熊倉(貴)が左サイドを駆け上がるMF大久保帆人(法学部 2年/前橋育英)に絶妙なフィード。受けたMF大久保がクロスボールを放ち、相手DF光廣選手に一旦阻まれるが、そのこぼれ球をMF植木颯(経済学部3年/日本大学藤沢)が拾い、両チームが入り乱れる中、冷静にパスを出す。ゴール前の崩しから、FW田中慶汰(経済学部3年/川崎U-18)がシュートコースを定め、ニアサイドに突き刺して先制に成功。キーパーも反応できない高いシュート力をみせたFW田中は、今季初得点となった。(1-0)

その後も日本大学の攻撃が止まらない。前半33分、再びゴールチャンスが訪れる。MF植木が運んだボールをMF浅倉へパス。すると相手3人がすぐに寄せてパスコースを塞がれ、ボールを奪われると思った矢先、MF浅倉が混戦から執念でMF植木へと戻す。フリーで受けたMF植木の冷静かつ絶妙なスルーパスから、FW五木田が相手DF陣を交わしながら落ち着いて流し込み追加点を獲得。第5節以来のゴールで,再び存在感を大きく示したFW五木田。(2-0)

日本大学の流れが続く中、AT1分の表示。このまま前半が終了すると思われたが、前半45+2分、攻撃の手を緩めない日本大学に好機が到来する。日本大学がゴール前にクロスボールを放り込むと、相手DFがクリア、さらに相手選手がヘディングで対応するも甘い処理。こぼれ球に素早く反応したMF植木が思い切りよく、ペナルティボックス外から見事なミドルシュートを突き刺した。MF植木はこの時点で1ゴール2アシストと、結果を示した。(3-0)
気温同様、会場は熱く盛り上がり、ホームグラウンドには歓喜の声が上がった。

日本大学の果敢な攻撃が繰り広げられた前半が終了。日本大学の3点リードでハーフタイムへ。前半終了間際の3点目が相手に与えたダメージは大きかった。

灼熱の中優位で迎えた後半戦

3点をリードしても油断禁物だが、精神的に優位な状況で迎えた後半戦。灼熱の中、選手たちを鼓舞するキャプテンMF熊倉(貴)の声がフィールド上に響き渡る。

前半から気持ちを入れ替え、ハーフタイム明けから果敢に攻め込んでくる流通経済大学。後半12分、サイドからファーポストにパスを送り、流通経済大DF渋谷選手、MF川畑選手ともにヘディングシュートを試みるも、GK木村凌也(スポーツ科学部3年/横浜FM・Y)の好セーブでゴールを割らせない。

後半30分、日本大学はFW五木田に代わりFW長谷川皓哉(経済学部3年/明秀日立)を投入。交代後すぐに左サイドからのパスを受けてシュートを打つが、相手にセーブされて決まらず。投入直後の選手がファーストプレーでシュートまで持っていくほど、終始日本大学は試合の流れをつかんでいた。

試合も終盤に差し掛かってきた時間帯で、日本大学は後半39分、MF中川にかわりMF永田亮輔(経済学部4年/横浜FCユース)、後半45分,FW田中に代わりDF國枝蒼空(スポーツ科学部1年/横浜FC・Y)を続けざまに送り込む。このまま完封するんだ、という明確な意思がベンチからも伝わる。守りを固めると同時に、試合の流れが一瞬たりとも相手に渡らないようにする効果的なタイミングで交代のカードを切っていく。

その後も、日本大学が主導権を握りながらの膠着状態が続く。念には念を入れるかのように、AT3分に日本大学はMF浅倉に代わりMF酒井優希(経済学部4年/東京V・Y)を投入。終了間際に日本大学ゴール前まで運ばれる危ない場面もあったが、GK木村の好判断とDF陣の踏ん張りにより最後まで守り切り、ここで試合終了のホイッスル。相手を0点に抑えたまま試合を終え、第5節以来の白星となった。(3-0)

現在ゲキサカの記事では、来季ヴァンフォーレ甲府に加入が内定しているFW熊倉弘達(法学部4年/前橋育英)の記事が掲載されています。「日大の歴史を変えたいという思いがある。後輩たちにいい景色をみせてあげたい。俺たち4年生がやらないといけないと思っています」と日本大学サッカー部員としての熱い想いや、プロになることへの意気込みなど、様々な気持ちが等身大に綴られているので、そちらにも目を通していただきたい。
 

また、日本大学サッカー部は、3つのカテゴリー(トップチーム・社会人チーム・インディペンデンスリーグチーム)において、「すべての選手にチャンスを」との考えのもと活動しており、全カテゴリーにおいて結果を残すことを目標としています。トップチームだけではなく、サッカー部全体への熱い応援をぜひお願いします。選手やスタッフ、チームが成長する姿を見てください。皆様の目が成長を加速させます。
日本大学サッカー部は、皆様の声援に必ずや全力でお応えします。引き続きのご声援をよろしくお願いします。

選手のコメント

先制点を決めた田中慶汰(経済学部3年/川崎U-18)

どのような想いで準備し試合に入りましたか
- アミノバイタルカップ前最後の試合という事で勝っていい形でアミノに入る事を目指し試合に臨みました。また、勝ち点を積み重ね、一つでも上の順位に行くために個人としては結果を残すという事を意識しました。

結果を振り返っていかがでしたか
- 前半の内容が全てだったと思います。立ち上がりからアグレッシブに相手を見ながらサッカーでき、うまく得点に結びつけることができ、1週間準備してきたことをうまく表現することができました。

次戦に向けての意気込みをお願いします
- リーグ戦は中断しますが、アミノで更に勢いをつけリーグ再会後に繋げていきたいと思います。

今週末の予定

「アミノバイタル®」カップ 2024 3回戦
6月19日(水)18:00KO
vs白鴎大学@日本大学アスレティックパーク稲城 サッカー場

「アミノバイタル®」カップ 2024 4回戦
6月22日(土)14:00KO
vs関東学院大学or拓殖大学@RKU FF B面

【関東サッカーリーグ2部第7節】
6月23日(日)11:00KO
vs横浜猛蹴@保土ケ谷公園サッカー場

インディペンデンスリーグ2024【関東】
1部Cブロック 第5節
6月23日(日)15:00KO
vs産業能率大学U-22A@産業能率大学第二グラウンド

灼熱の中優位で迎えた後半戦

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