5月18日(日)・24日(土)の2週にわたり、味の素フィールド西が丘で関東大学サッカーリーグ戦が開催された。日本大学は2節連続で聖地での開催。他大学が順位を目まぐるしく入れ替える中、安定した戦いぶりを見せるも勝ち点の積み上げには苦しみ、5位をキープする形となった。
(5月29日現在)
5月18日(日) 第8節 vs 流通経済大学
【日本大学サッカー部】
スターティングメンバー
GK
小森春輝(スポーツ科学部1年/浦和Y)
DF
アピッチ輝(法学部4年/浦和Y)
國枝蒼空(スポーツ科学部2年/横浜FC・Y)
石川晴大(経済学部3年/清水Y)
MF
松本大地(危機管理学部4年/帝京長岡)
植木颯(経済学部4年/日大藤沢)
田中慶汰(経済学部4年/川崎U-18)
阿部水帆(文理学部2年/浦和Y)
FW
関日向多(危機管理学部3年/JFAアカデミー)
長谷川皓哉(経済学部4年/明秀日立)
平尾勇人(文理学部3年/四日市中央)
2試合連続となる聖地・西が丘での大事な一戦。日本大学は今節から1年生GK小森を初スタメンに起用。フレッシュな布陣で臨んだ。
ホイッスルが鳴り響いた直後から試合は一気に動いた。開始2分、日本大学は自陣でのクリアミスからボールを失い、流経大にショートカウンターを許す展開に。裏へ抜け出したFW山野選手に冷静にネットを揺らされ、痛恨の先制点を献上した。(0-1)
その後も勢いを持つ流経大は27分、日本大学のビルドアップミスからボールを奪い、FW中川選手が抜け出してGKとの1対1を制し追加点を奪取。日大は連携が崩れ苦しい展開を強いられ、早々に0-2とリードを許した。(0-2)
前半が終わりに近づく中、なんとしても嫌な流れを止めたい日本大学。苦しい時間帯が続く中、ついにチャンスが訪れた。開始から41分、MF阿部が難しい体勢でボールを受けるも巧みにトラップ。滑らかにボールを足元に収めると、すかさず前線のFW平尾へパスを送った。それを受けたFW平尾は、抜群のシュート力を発揮。迷いなく放たれた一撃がゴールネットを揺らし、日大が待望の1点を奪った。(1-2)
AT2分が経過し、スコアは依然として相手のリード。それでも日本大学は、前半の終盤にかけて良い締めくくりを見せた。このまま勢いを保ち、後半の巻き返しに繋げたい。
HTにMF松本を変更し、MF大久保帆人(法学部3年/前橋育英)を起用。後半に向けて攻撃のスイッチを入れる。
後半が始まると日本大学は立ち上がりから積極的なプレーで主導権を握る。そして53分、ついに流れを完全に手中に収めた。浮き球での攻防が続く中、ボールの落下点に素早く反応したFW長谷川が頭で絶妙なボールをFW平尾へと送る。DF2人を背負いながらもFW平尾は冷静にボールをキープし鋭い切り返しでゴール前へ持ち込む。巧みなシュートでネットを揺らし、エースが貴重な同点ゴールを奪った。(2-2)
得点ランキング上位に名を連ねるFW平尾のゴールに対する抜群の感覚と冷静な判断力が生んだ一撃だった。
そして日本大学は、70分にMF阿部に代えてDF白濵聡二郎(法学部2年/セレッソ大阪U-18)を投入。続けて82分にはFW長谷川に代わってFW五木田季晋(スポーツ科学部3年/川崎U-18)、FW関に代わってMF野澤勇飛(文理学部3年/日大藤沢)がピッチへ。さらに87分にはDF石川に代えてMF黒沢佑晟(危機管理学部1年/前橋育英)を送り出し、連続交代でギアを一段と上げる。
AT4分に突入するも、両チームとも決定機を作れないまま時間が経過。得点は動かず試合は同点のままタイムアップを迎えた。
前半の劣勢から見せた後半の巻き返しは、日本大学の粘り強さが際立つ内容だった。勝利には届かなかったが、最後まで集中を切らさず戦い抜いた姿勢が光った。
勝ち点1という結果を受け止めつつ、次節に向けて着実に歩みを進めていく。
5月24日(土) 第9節 vs 日本体育大学
上位を走る日本体育大学との対戦。昨季は2部だったが、1部昇格早々に存在感を放つ注目チームとの一戦が前節に続き味の素フィールド西が丘にて行われた。
【日本大学サッカー部】
スターティングメンバー
GK
小森春輝(スポーツ科学部1年/浦和Y)
DF
アピッチ輝(法学部4年/浦和Y)
青木大和(法学部3年/日大高校)
國枝蒼空(スポーツ科学部2年/横浜FC・Y)
MF
浅野良啓(文理学部4年/湘南U-18)
植木颯(経済学部4年/日大藤沢)
田中慶汰(経済学部4年/川崎U-18)
石川晴大(経済学部3年/清水Y)
FW
関日向多(危機管理学部3年/JFAアカデミー)
長谷川皓哉(経済学部4年/明秀日立)
平尾勇人(文理学部3年/四日市中央)
開始のホイッスルがスタジアムに鳴り響き、試合は日体大のキックオフで幕を開けた。
序盤は相手に主導権を握られると開始12分、スローインからボールを奪われると自陣深くまで攻め込まれた。中央から左サイド、左サイドからゴール前へと展開され混戦となり、対応が一瞬遅れた隙を突かれる。日体大のMF宮下選手からの巧みなパスを受けたFWスタチオーリ選手に抜け出され、GKとの1対1を冷静に決められてしまう。前節に続き、ミスから立ち上がりの時間帯に許してしまった先制点。守備陣にとって悔やまれる場面となった。(0-1)
失点直後、日本大学は流れを取り戻そうと波状攻撃を仕掛ける。しかし、幾度となく相手陣内へ攻め込むも日体大も容易には牙城を崩さず、緊張感のある展開が続いた。
迎えた開始25分、日本大学が押し込む時間帯が続いていたさなか、一瞬の隙を突かれて日体大にボールを奪われると、そこから鋭いカウンターを喰らう。目にも留まらぬスピードであっという間にゴール前まで運ばれ、再びGKとの1対1の局面に。守備陣が戻り切る前に強烈なシュートをゴールへ叩き込まれ避けたかった追加点を許してしまう。苦しい2失点目となった。(0-2)
早く1点を取り返したい日本大学は、カウンターを警戒しつつも前への姿勢を崩さずに攻め続ける。前半30分、ついにチャンスが訪れた。
MF田中が自陣からボールを運び出すと、パスを受けたMF石川がファーサイドへ鋭いクロスを供給。そのボールをMF浅野がしっかり足元におさめ、冷静にゴール中央へマイナスのパスを送った。ゴール前の混戦の中、FW長谷川が思い切ってシュートを放つも、わずかに浮いてポストを直撃。しかし、リバウンド先に詰めていたのはFW平尾。狙いすましたかのような豪快なヘディングシュートを叩き込み、ついに得点を奪う。反撃の狼煙を上げる貴重な1点で試合は再び緊張感を帯びた。(1-2)
3バック同士のミラーゲームが続く中、日本大学は柔軟なポジションチェンジを織り交ぜながらのビルドアップを展開していた。しかし、AT1分を経ても得点にはつながらず、前半は1点ビハインドのまま終了。
早めに流れを掴みたい日本大学は、後半開始直後からギアを上げて攻勢に出る。HTにはFW長谷川に代えてMF大久保を投入。リズムの変化を望んだ。
狙い通り、日本大学は勢いに乗りコーナーキックからのプレーを幾度となく仕掛ける。しかし、日体大の堅い守備に阻まれ、なかなかゴールを割ることができない。
そんな中、試合が動いたのは開始から61分。日体大がわずかなミスを見逃さず、鋭いカウンターを仕掛けた。MF橋本選手の力強い突破からFW米陀選手へと繋ぎ、再びゴール前まで持ち込むと冷静にゴールに流し込んだ。日本大学は追いつく間もなく、再び点差を広げられる展開となった。(1-3)
そして、開始69分、日本大学がPKを獲得し反撃への流れを一気に引き寄せるかに思われた。しかし、相手GKが冷静に対応し得点とはならず。追い上げの糸口を掴みかけた場面で痛恨のPK失敗となった。
71分、日本大学はMF田中とMF石川に代えてMF阿部、MF黒沢を投入。中盤での展開力やアイデアに長けたチャンスメーカーを送り込み、反転攻勢への突破口を探る。
開始85分、日本大学に決定機が訪れる。MF阿部がペナルティエリア内で放った鋭いシュートを相手GKの好セーブに阻まれるも弾かれたこぼれ球に素早く反応したFW平尾が再びシュート。しかし、これもGKに好セーブされネットを揺らすことはできなかった。
終盤の絶好機を活かせず、会場の彼方此方で落胆の声が漏れた。
残る時間はAT5分となったが日本大学は最後まで攻め切ることができず、そのまま1-3で日体大の勝利に終わった。悔しさの残る敗戦となったが、ゴール前でのチャンスメイクや随所に見られた連携、攻撃への強い意志は次節へとつながるだろう。
2戦連続でミスからの失点を重ね白星を逃した日本大学。しかしながら、ストライカー平尾の連続ゴールをはじめ、試合内容には収穫もあったと感じた。特に後半の攻撃の形は今後に期待が持てるものだった。次節こそ、勝ち点3という結果に結びつけたい。
今後の予定
【関東大学サッカーリーグ戦1部第11節】
6月8日(日)11:00
vs東洋大学@味の素フィールド西が丘
【関東サッカーリーグ1部 第7節】
6月7日(土)15:00
vsエリース豊島FC@横浜FC東戸塚フットボールパーク
【インディペンデンスリーグ1部】
6月7日(土)10:00KO
vs明治大学@日本大学 アスレティックパーク稲城サッカー場
文責:井上希羽(スポーツ科学部2年/淑徳巣鴨)
画像:日本大学サッカー部 広報班