
【日本大学サッカー部】
日本大学は、10月4日(土)第14節 桐蔭横浜大学と引き分け、10月7日(火)第15節 流通経済大学に1-0で勝利、つづく10月11日(土)第16節 東洋大学とは2-2で終了。内容は良く手応えを得たが、順位は5位のまま変動しなかった。
順番に各試合を見ていく
10月4日 (土) VS桐蔭横浜大学

【日本大学サッカー部】
桐蔭横浜大学戦では立ち上がりから勢いを見せた日本大学。前半3分、CKからMF松本大地(危機管理学部4年/帝京長岡/高知ユナイテッドSC内定)がヘディングで合わせるも、ボールはポストにはね返される。こぼれ球に反応したDF青木大和(法学部3年/日大高校)が再びゴールを狙うが、惜しくも得点には至らない。
前半13分、スローインをカットしたFW長谷川皓哉(経済学部4年/明秀日立)がMF石川晴大(経済学部3年/清水Y)へパス。MF石川が鋭いクロスを上げ、MF松本が左足で合わせるが、ボールはわずかにバーの上へ。開始直後から積極的にゴールを狙い続ける日本大学、この流れをなんとか得点に繋げたいところだ。
注目は、両チーム主将による“浦和レッズ内定組”のマッチアップ。日本大学のMF植木颯(経済学部4年/日大藤沢)、桐蔭横浜大学のMF肥田野蓮治——
両者が放つ覇気はまさに別格だった。
日本大学はMF野澤勇飛(文理学部3年/日大藤沢)の突破力を攻撃の軸にし、DFアピッチ輝(法学部4年/浦和Y)を中心とした守備陣が相手のチャンスをことごとく封じた。攻守が噛み合うも、相手ゴールをこじ開けられずに一進一退の展開が続く。
激しいボディコンタクトの応酬の中、得点は動かずアディショナルタイム2分を経て前半終了。前半と同様に立ち上がりの良さを生かし、後半は先制点で流れを掴みたい。
ところが、後半開始直後に日本大学はPKを与えてしまう。
ここで失点すれば試合の流れが大きく変わる場面——。
全員が息を呑む中、日本大学の守護神・GKドゥーリー大河(経済学部3年/市立船橋)が渾身のセーブ。しかし、ここから桐蔭横浜大学が反撃に出る。怒涛の攻撃を仕掛ける相手に対し、GKドゥーリーが再三の好セーブで立ちはだかる。まさにゴールを死守する守護神の名にふさわしい活躍を見せた。
幾度となくゴールチャンスを作る日本大学だが、なかなか得点には結びつかない。
そこで57分、MF田中慶汰(経済学部4年/川崎U-18/福島ユナイテッドFC内定)からFW関日向多(危機管理学部3年/JFAアカデミー)、FW長谷川からFW平尾勇人(文理学部3年/四日市中央/東京V内定)と選手交代を敢行。さらに試合展開に変化を加えるべく、75分にはMF石川に代えてMF大久保帆人(法学部3年/前橋育英)、MF松本に代えてMF浅野良啓(文理学部4年/湘南U-18)を送り出した。
「いくぞ、日大!!」鼓舞する声がピッチに響きわたる。
試合はアディショナルタイムに突入し、90+1分、FW五木田季晋(スポーツ科学部3年/川崎U-18/水戸ホーリーホック内定)からFW中川粋(経済学部2年/長崎日大)へ最後の交代カードを切る。AT4分と表示されや、両チームともギアを上げ、最後の力を振り絞る。
しかし、スコアが動かないままホイッスルが鳴り響き、試合は0-0で終了した。
チームとしては前節の課題を踏まえ、良い雰囲気で試合を進められた印象だ。得点には結びつかなかったものの、今後につなげられるプレーが随所にあったように見えた。順位は5位のまま変わらず。今節の経験を糧として次節へと挑む。
10月7日(火) VS流通経済大学

【日本大学サッカー部】
ここ数試合、思うように勝ち星を掴めない日本大学は、勝利への強い思いを胸に、チーム一丸となってピッチに立った。
前半は攻め込まれる場面が続くも、チーム全体が積極的な声かけで組織的にゴールを守る。一方、MF浅野・FW関を起点に反撃の糸口を探る。流通経済大学のアグレッシブな攻撃に対して、日本大学は前に出る姿勢を崩さず、耐え凌ぐ時間が続いた。向かい風の影響で思うように前線へボールを運べない中でも、安定した守備を見せ、失点なく前半を折り返した。
後半、試合状況は一変しパワフルな攻撃を見せる日大。
後半58分、左サイドからFW長谷川がクロスを上げる。これは相手GKに防がれたものの、弾かれたボールに反応したMF野澤がヘディングで押し込み、ゴールネットを揺らした。ゴールを決めたMF野澤はこの時の感想を「率直にめちゃくちゃ嬉しかったです。自分はあまり目に見える結果を出すタイプではなかったので、今回は得点という形で目に見える結果を出せて嬉しかったです。チャンスがあればこれからも狙っていきます」と語り、さらに「自分自身も目に見える結果はもちろん、そうではない目立たない部分にもこだわってベストを尽くします」と自身の意気込みも口にした。(1-0)
ここで65分、MF浅野に代えてMF大久保を投入。続く68分にはDF青木に代えてFW田中、さらに76分にはFW長谷川に代えてFW五木田、FW関に代えてMF石川を投入。リードを保ちながらも攻撃の手を緩めず、次々とピッチへ新たな刺客を送り込む。もう一点を奪いにいく姿勢が光った。
アディショナルタイムは5分。猛攻にさらされる中、相手のCKが連続する危険な時間帯を迎える。それでもGKドゥーリーが立ちはだかり、まさに壁のごとくゴールを死守。90+2分にはFW平尾に代えてDF白濵聡二朗(法学部2年/C大阪U-18)を投入し、さらに強固な守備陣形を形成。チーム一丸となってリードを守り切る。
試合終盤も、日本大学は安定した守備で相手の攻撃を封じ、無失点を維持。MF植木が放ったハーフウェーラインからの超ロングシュートはバウンドを挟み惜しくもゴール上に逸れたが、会場を大いに沸かせる迫力の一撃となった。
終了のホイッスルが鳴り響き、貴重な勝ち点3を手中に収めた日本大学。順位は5位にとどまるものの、価値ある勝利となった。次節に向けてMF野澤は「この直近の桐蔭、流経、東洋の3連戦は、チームでインカレ出場や残留に向けてとても大切になる試合だと言っていました。そういった中で、勝利でこの3連戦を終わらすというのは、今後の試合にもいい影響を与えるので頑張りたいです。」と語った。ピッチ上の一人ひとりが強い意志を示し、チームとしても一丸となって勝利をもぎ取りたい。
10月11日(土) VS東洋大学

【日本大学サッカー部】
「重要」と位置付けた3連戦の最終戦を良い形で終えたい日本大学。会場にホイッスルの音が鳴り響き、気持ちを込めた一戦が始まった。
前半は一進一退の攻防。ピッチを縦横無尽にボールが動き、MF植木・DF齊藤航汰(法学部3年/前橋育英)を軸としたビルドアップからチャンスをうかがう。前節での経験を活かしたMF野澤の嗅覚が冴え、相手の守備を切り裂く場面も。自陣からのカウンターでは、FW長谷川の推進力とFW五木田のスピードが際立ち、チーム全体に良い流れが生まれていた。
しかし、前半も残りわずかとなった42分、痛恨のPKを献上。先制点を許し、日本大学はリードを許す展開となった。(0-1)
AT2分が表示される中、なんとか取り返したい日本大学だったが、東洋大学の守備に阻まれ得点を奪えずに前半を終了。HTではFW長谷川からFW平尾、FW田中からMF大久保へと2枚の交代カードを切り、攻撃のギアを上げて後半に挑んだ。
後半60分、FW五木田に代えてFW中川を投入。
そして日本大学はついに65分に流れを掴む。左サイドから逆サイドへ展開したボールを受けたMF松本が、マイナスにいたMF植木へパス。MF植木が空いたスペースにクロスを送ると、走り込んだFW平尾がヘディングで押し込み、1-1の同点とした。(1-1)
その後、猛攻を仕掛ける東洋大学だが、GKドゥーリーが好セーブ連発で得点を許さない。
後半75分、日本大学は再びチャンスを掴む。右サイドを駆け上がるMF野澤のパスを受けたFW中川が、相手の裏をかくバックパスを送り、ゴール前が開いたところでMF大久保にボールが渡る。ゴール前のFW平尾へ流れるようにパスが送られるも、わずかに触れるにとどまりボールは逸れる――しかし、その逸れたボールを拾ったのはMF石川。相手GKとの1対1を制し、豪快なシュートでネットを揺らした。(2-1)
先制点を許したものの、不屈の精神で逆転した日本大学は、試合の主導権を握ってこのまま逃げ切りを図りたいところ。しかし、試合終盤に再びPKを献上。これを決められ、2-2の同点に追いつかれる痛恨の展開となり、リードを守り切ることはできなかった。(2-2)
その後、アディショナルタイム5分を迎え、ゴール前まで持ち込む場面はあったものの、相手GKの好守に阻まれ得点ならず。惜しい場面もあったが、試合は2-2で終了した。内容としては良い試合だっただけに、どちらも相手にPKを与えての2失点が悔やまれる結果となった。
重要な3連戦を1勝2分で乗り切った日本大学は勝ち点5を積み上げた。守護神・GKドゥーリーを中心とした守備陣は安定感を見せ、攻撃陣も練習の成果を発揮できたように見えた。勝ち切れない試合が2つあったが、一試合も落とさずに順位5位を維持したことを前向きに捉え、次節はぜひとも勝利をものにしたい。残りわずかな試合、チーム一丸となってインカレに向けて日々練習に励んでいる。引き続き、日本大学サッカー部への熱い応援をよろしくお願いします。
次節の予定
【インディペンデンスリーグ1部】
10月18日(土)10:00KO
vs拓殖大学@拓殖大学八王子国際キャンパスサッカー場
【関東⼤学サッカーリーグ新⼈戦 決勝トーナメント】
10月19日(日)10:30KO
vs産業能率大学@日本大学 アスレティックパーク稲城サッカー場
【関東大学サッカーリーグ戦1部】
第17節 vs中央大学
10月19日(日)14:00KO
@AGFフィールド
文責:井上希羽(スポーツ科学部2年/淑徳巣鴨)
画像:日本大学サッカー部 広報班