相撲の学生日本一を決める第103回全国学生相撲選手権大会が、2025年11月1日(土)・2日(日)の2日間、大阪府・堺市大浜公園相撲場で開催された。6月の東日本学生相撲選手権で2年ぶりの団体戦優勝を飾った日本大学相撲部は、その原動力となった3人の実力派ルーキーが今大会でもチームを牽引。東洋大との団体戦決勝でも危なげなく白星を重ねて4-1で快勝し、見事に3年ぶり32度目の栄冠を手にした。


大会2日目に行われた団体戦(5人1組、3戦先勝)。団体Aクラス予選を3勝全勝13得点の3位となり、優秀8校による決勝トーナメント進出を決めた本学は、準々決勝の金沢学院大戦を4-1で制すると、続く準決勝も、連覇を目指した日本体育大を破って勢いに乗る法政大を4-1で撃破。順調に決勝戦へと駒を進めた。

3年ぶりの優勝を賭けて対するのは、6月の東日本学生選手権の決勝でも顔を合わせ、勝利した東洋大学。この大会での両校の決勝対決は6年ぶり6回目となる。本学は予選から準決勝までの5試合を、1年生3人を含む不動のメンバーで戦ってきたが、実力伯仲の決勝戦もオーダーを変えることなく、ライバルへと挑んでいった。

大事な先鋒戦、西の選手控えからやや緊張した面持ちで土俵に上がったのは、2023年・24年の高校横綱で、今大会の個人戦でも優勝候補の一角と目されていたスーパールーキー、西出大毅(法1・和歌山商)。対する東洋大・福原丈一朗選手は、小学校時代から全国大会で顔を合わせてきた同学年のライバルで、西出が優勝した高校2年時の高校総体でも準決勝で対戦して勝っている。

勝負は一瞬でついた。西出が鋭い立ち合いから右を差して相手を組み止めると、その勢いのまま一気に前に出て向こう正面へ寄り倒した。注目の1年生対決を西出が制し、チームに勢いをもたらす1勝を挙げた。

続く二陣戦には、同じく1年生のバヤスガランムンフ・ムンフビルグーン(スポーツ科1・鳥取城北)が登場。土俵を降りた西出に背中を両手で叩かれ、気合い入れて東洋大4年の角田虎紀選手に挑む。
立ち合い、押し込んできた相手をしっかり受け止めると、右上手をつかんで土俵際を左へ回り込む。頭が下がった相手は足がついていかず、そのまま土俵際で腹ばいに落ちた(はたき込み)。

優勝まであと1勝として、迎えた中堅戦は成田力道(文理3・鳥取城北)。昨年のこの大会で先鋒として出場したものの、決勝トーナメント初戦で日本体育大に敗れた悔しさがあった。また、前日行われた個人戦でも、優勝した日本体育大・杉本弘樹選手を土俵際まで追い詰めながら逆転で敗れ、惜しくも決勝進出を逃している。

東洋大3年・菅原悠翔選手との対戦は、両者頭でぶつかった立ち合いから、成田が相手の懐に両手をねじ込こみ一気に押し込んでいくと、相手は成すすべもなく土俵を割った(押し出し)。

盤石の3連勝で早々に3年ぶりの優勝を決めると、土俵下で見守った選手たちは拳を突き上げ、また西に陣取る控え部員や関係者たちは湧き立ち、会場内が大歓声と拍手に包まれた。土俵を降りた成田は、表情を変えないまま大きく一息ついた。

副将戦を戦ったのは、5月に行われた全国選抜大学・実業団対抗相撲和歌山大会で優勝し、アマチュアの頂点に立った伊賀慎之助(文理2・埼玉栄)。立会いから激しい突き押しの応酬となったが、最後は相手の上手投げに屈して無念の1敗となった。

大会最後の大将戦、勝負は一瞬だった。1年生ながら大将を任された鮫島輝(法1・埼玉栄)が、相手が立ち合い低く飛び込んでくるところを左に変わると、相手は空を切って土俵上で1回転して倒れ込んだ(はたき込み)。

最終成績は4勝1敗。4年生にとって最後となる大会で、3年ぶり32回目の大学日本一の座につき、有終の美を飾った。同時に、1年生の西出と鮫島が団体戦で全勝する大車輪の活躍を見せ、名門日大の看板を背負う選手として、今後の成長に期待が高まる大会となった。

昨日のメンバー変更で控えに回った主将の西加陽斗(経済4・鹿児島商)は、「数人の強い選手だけでなく、部員37人全員で勝つというつもりで、日頃からみんなに言ってきました。(自分も)出場したい気持ちはありましたが、チームのために自分ができることをやろうという思いで試合に臨みました」と、チーム一丸の勝利を強調した。さらに、「まだ強い選手が多くいるので、これから2連覇、3連覇、4連覇と、良い報告が聞けることを願っています」と、後輩たちへの期待を熱く語った。

【木崎孝之助監督のコメント】
 今回、王座奪還を果たせたのは、主将の西加を中心とした4年生が普段から厳しい練習に臨み、しっかりとチームをまとめてきたことに加え、3年生の成田を筆頭に、地道に努力をした2年生、素質のある1年生など下級生もレギュラーとして十分に力を発揮してくれたことが勝因だと思います。
 西加は、体は大きくないものの、伝統ある日本大学相撲部の看板を背負い、最上級生として相撲部全員を牽引する強い気持ちと主将としての自覚で、日頃の生活態度から部員の模範となっていた。練習を休むことなく、一生懸命取り組む姿勢を同級生・下級生たちに見せてくれたことに、監督として心から感謝しています。
 今年のレギュラーがほとんど残る新チームでは,今年以上の成績を周りから期待されると思いますが、常に挑戦者である自覚を持ち、初心忘るべからずの精神で練習に取り組んでいきたい。そして、また一段とレベルアップして、今年を上回る成績が残せるように、相撲部一丸となって精進していきたいと思います。

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