2025年10月30日(木)から11月3日(月)に渡り三木ホースランドパークにて全日本学生馬術大会2025が開催され、全国各ブロックから予選を勝ち抜いた大学がオリンピック種目同様、障害馬術、馬場馬術、総合馬術の3種目を行い3種目団体総合優勝をかけて競い合う。日本大学馬術部は障害馬術団体3位、馬場馬術団体優勝、総合馬術団体優勝の成績で3種目団体総合15連覇を達成した。障害馬術5人馬、馬場馬術4人馬、総合馬術5人馬が出場、個人成績では砂川成弘&桜龍が馬場馬術個人でも優勝を果たした。

4年生が牽引した障害馬術

第1種目は障害馬術競技、2日間で2回走行を行い総減点を競う。日本大学馬術部からは波多野有哉(生物資源科学部1年)&桜真、真川葵衣(スポーツ科学部1年)& 桜浩、上村汀(スポーツ科学部1年)&桜鯱、川野剛(スポーツ科学部4年)& 桜海、奥田記枝(生物資源科学部4年)& 桜艶が出場した。

第1走行は奥田記枝(生物資源科学部4年)& 桜艶が障害減点0、タイム78.03秒の走行を見せて3位、川野剛(スポーツ科学部4年)& 桜海が障害減点4、タイム79.20秒で13位と4年生がチームを引っ張り、第1走行終了時点団体2位で折り返した。
第2走行は朝から強い雨が降る中でスタートした。
昨日3位につけた奥田& 桜艶は一つの障害落下があり減点4、川野剛& 桜海も障害落下があり、減点4となる。団体戦の成績はチーム上位3人馬の成績が対象となるため、1年生で唯一3種目に出場する上村汀&桜鯱がチーム内3位となり、障害馬術団体は3位となった。

障害馬術でチームを牽引したのは2人の4年生だった。大学対抗(インカレ)は個人戦とは異なる雰囲気やプレッシャーがある。奥田は競技を振り返り、「私達が緊張している場合じゃない、1年生はもっと不安だと思うので1番目に走行する4年生がいいスタートを切って間に入る1年生を楽にしてあげて、最後に走行する4年生がしっかりと締める事を強く思っていた」と言う。同じく4年生の川野は「学生馬術(団体戦)は個人戦とは違う重さがあります、その重さを一番知っている僕らが引っ張っていくと思っていた」と話す。学生戦は上級生の存在感がチームの成績に好影響を与えることが多い。それは彼らの経験値をチーム内で共有出来ることが大きい。同時に競技に出場した選手だけではなく馬のサポート役に徹した4年生も含めてメンタル面で安心感をもたらしているからだろう。

団体優勝を飾った馬場馬術

第2種目は馬場馬術だ。
馬場馬術は上田龍輝(生物資源科学部4年)&桜莉、奥田記枝(生物資源科学部4年)&桜蝶、上村汀(スポーツ科学部1年)&桜登、砂川成弘(スポーツ科学部3年)&桜龍が出場した。馬場馬術は初日に個人予選と団体戦を行い、上位10人馬が翌日の個人決勝(自由演技)へ進出する。
馬場馬術で特に光を放ったのは予選チーム4番目に出場した砂川成弘&桜龍だ。試合前から馬場馬術は自信があると言っていたが、まさに人馬一体の演技を披露した。5人中3人のジャッジが得点率70%を超える高得点をつけて最終得点率は69.926%。目立ったミスがなく、ダイナミックな馬の動きで見ている者を惹きつける演技だった。競技終了直後に砂川自身が会心のガッツポーズを見せる。この結果で団体優勝争いをしていた明治大学に得点差をつけて団体優勝を確定させた。砂川は競技を振り返り、「今回は自分から4番目に出たいと志願しました。最後に自分が優勝を決めるつもりで臨んだ」と話す。その言葉からはこれまでに培ってきた練習量からくる自信に満ち溢れていた。

団体優勝から一夜明け、個人上位10人が進んだ個人決勝には3人馬が出場した。奥田記枝&桜蝶、上村汀&桜登、砂川成弘&桜龍が個人優勝を目指す。決勝はインドアアリーナで行われ、音楽に合わせて自由演技を行い順位を競う。決勝でも圧巻の演技を見せたのは個人1位で予選を通過した砂川成弘&桜龍だった。最終競技者となった砂川成弘&桜龍は重圧を自分の味方につけたかのように堂々たる演技を見せる。昨年は個人2位だった悔しさを忘れず、一つずつ演技を重ねて最終得点率は72.165%となり出場人馬で唯一の得点率70%越えの高得点をマークして団体に続いて個人優勝を飾った。「上級生になってチームに対しての責任感が増した」という通り、競技力だけではなく、人としての成長が今回の優勝を手繰り寄せた。

総合馬術団体優勝で3種目総合15連覇を決めた

最終種目は総合馬術競技だ。
馬場馬術、クロスカントリー、障害馬術を同じ人馬で3日間に渡り駆け抜ける総合馬術。3競技の中で最も過酷だ。総合馬術には砂川成弘(スポーツ科学部3年)&桜彩、川野剛(スポーツ科学部4年)&桜燕、奥田記枝(生物資源科学部4年)&桜恋、波多野有哉(生物資源科学部1年)&桜里、上村汀(スポーツ科学部1年)&桜祭の5人馬が出場した。

初日の馬場馬術が終了時点で団体順位は明治大学に次いで2位となり、総合馬術のハイライトであるクロスカントリーに入った。多くの出場人馬がタイムロスとなるロングコースを選んで走行する中で5人馬はストレートコースでタイム減点を最小限に抑えて5人馬全員がゴールに帰ってきた。個人成績でも砂川成弘&桜彩が総減点0でゴールを切ってトップに立った。次いで川野剛&桜燕、奥田記枝&桜恋が10位以内に入り、クロスカントリー終了時点で団体順位を上げて1位となり、優勝に大きく近づく。

最終日の障害飛越競技は馬の疲労が残る中で砂川成弘&桜彩が2位、奥田記枝&桜恋が6位、波多野有哉&桜里が続いて上位3人馬の得点で2位を引き離して団体優勝を飾った。これで3種目団体総合での15連覇が決まった。3種目全てで団体3位以内の成績を収めたのは本学のみ、いかに3種目で上位をキープするのが難しいかがわかる。今大会は馬の状態が万全ではない部分もあったが厳しい局面でもそれを打破できる、連覇を続けてきた底力を見たように思う。そのためには出場した人馬だけではなく、人馬をサポートするメンバーのバックアップも欠かせない。そういう点でも出場した選手達は団体戦の重みを口にする。メンバー達のためにも勝ちたい、その想いが彼らを強くしているのかもしれない。

総合力で勝ち取った15連覇

表彰式で優勝旗を手にした主将の上田龍輝(生物資源科学部4年)は今年のチームを「総合力で勝てるチーム」と表現した。「全日本学生に向けて一つずつしっかり取り組んできたことが15連覇につながりました」という。そして後輩達に「今以上に切磋琢磨して来年はもっといいチームを作り上げてほしい」とエールを送る。

明治大学が持つ大会記録、17連覇まで残り2つ。
本学馬術部は16連覇に向けて新たな挑戦をスタートさせる。

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