12月6日(土)、日本大学野球部の創部100周年を祝う祝賀会が、OB会組織「桜門球友クラブ」の主催により開催された。卒業生約270名を前に、新たな戦いに挑む2選手がそれぞれの決意を語った。プロ野球のステージで勝負する谷端将伍と、1部リーグ復帰を目指す新チームの主将・富塚隼介。彼らが発した力強く真摯な言葉に、会場の先輩たちからは激励の拍手が贈られた。

偉大な先輩たちの背中を追いかけ、新人王を目指す。 阪神タイガース 内野手 #25 谷端 将伍(経済4・星稜)

阪神タイガース・ヘッドコーチの和田豊氏に促されて、祝賀会の壇上に上がった谷端。野球部マネージャーのOGから花束を贈呈され、「1日も早く、1軍の舞台で活躍できるように頑張ります」と挨拶をして、会場から大きな拍手を浴びた。

ひな壇を降りた谷端は「緊張しました」と汗を拭い、「偉大な先輩方やOBの方が大勢いらして、こうしてお目にかかることができて感謝の気持ちでいっぱいですし、皆さんが本当に応援してくださっているというのをすごい実感したので、早く恩返しできるように頑張っていきたいという思いです」と、祝賀会の感想を語った。

改めて、日大野球部で過ごした日々について尋ねると、「心も体も成長しましたが、自分では技術が一番レベルアップしたと思っています。野球部は人数が多く厳しい環境にありましたが、練習に対して自分でやると決めたことは、最後までやり通すというのをモットーにして取り組んきました。それを4年間貫き通すことができたというのは自信になりましたし、これからもその気持ちでやっていきたいと思っています」。

さらに谷端は、1つの思い出として意外なエピソードを口にした。
「2年生春のリーグ戦でケガをした後、結果が出なくなって、一時期Cチームにいたんですが、その時はこれからついていけるのか不安が大きくなり、心が折れそうになりました。それでも、周りの選手たちが支えになってくれて、この仲間たちとともに日本一になりたいという気持ちが湧き、頑張ることができた。みんなには本当に感謝しています」

苦しい時期を乗り越えて復調した谷端は、2年秋に3塁手として初のベストナインに選出されると、3年生になり持ち前の打棒が開花。春秋の2季連続で首位打者を獲得し、プロからも注目される存在になった。
それでも「数字的には首位打者ということでうれしくはありましたが、自分としては納得いかないというか、もっとできたんじゃないかという思いもありました」と当時の心境を振り返り、「そういうところでも、これから先は、自分がイメージしているプレーを、しっかり体現できる選手になりたいと思います」とも語った。

また4年間で一番うれしかったことをたずねると、「3年秋のサヨナラ本塁打を打った試合ですね」と笑顔を見せた谷端。「ドラフトで指名された時も、見守っていた仲間たちが自分のことのように喜んでくれ、それも確かにうれしかったのですが、一番印象に残っているというところでは、やっぱりサヨナラ本塁打。一般の学生や学長をはじめ、多くの大学関係者の方々が応援に来てくださった中で、自分が武器にしている勝負強さを見せることができたので、あの瞬間は本当にうれしかったです」

大学でも背負ってきた背番号「6」に対しての思い入れを語っていた谷端。阪神では、鉄人・金本知憲選手以来、空き番号になっているが、「まだ僕が付けられるような背番号ではありません。しかし、将来的には(6を付けていた)先輩の和田(豊)さん(阪神タイガース・ヘッドコーチ)や金本さんのような方々に追いつきたいし、6番が似合う選手になりたいと思っています」と、いつか実力でつかみにいく覚悟を示した。

祝賀会から9日後の12月15日(月)、大阪市内のホテルで阪神タイガースの新人選手入団発表会が行われた。縦じまのユニフォームに身を包んだ谷端は、「これから勝負が始まる緊張感と危機感が湧いてきています」と挨拶。「ケガなく1年間プレーし続けて100安打を目指し、新人王を獲りたい」と意気込みを語った。
そして背番号は、祝賀会で激励された村田修一氏(横浜DeNAベイスターズ2軍監督)が現役時代に背負った「25」に決定。「25番は谷端だと思ってもらえるような活躍をしなければいけない」と、日大レジェンドの魂を継承して、プロ野球選手の道を歩んで行く。

1部復帰、そして日本一へ、「覚悟」を持って戦っていく。 2026年度主将 富塚 隼介(危機管理3・日大三)

祝賀会の冒頭に流された映像の最後、映し出されたのは2026年度の野球部スローガンである「覚悟」の2文字だった。
「来季は、春の1部復帰、秋の優勝と日本一を目指して頑張ります。チーム全員で覚悟を持ち、結果で恩返しできるよう頑張りますので、応援のほど宜しくお願いします」
約270名の野球部OB・OGを前に、来季の主将を務める富塚が堂々とその決意を語ると、後輩たちの活躍に期待を込めた拍手が、一際大きく鳴り響いた。

「すごい先輩方ばかりで、緊張の度合いが違う感じでした。長野さんや京田さんとお話ししたいという思いはありますが、恐れ多くて、全くお話しできていません」と、未だ強張った表情で祝賀会に参加した感想を語った富塚。
「100年という歴史は、他の大学と比べてもとても長いものなので、先輩たちが作ってくれた土台を崩さず、それを自分たちの代でより強固なものにできるよう頑張っていきたいなと思いました」

今秋、最短1季での1部復帰が叶わず、野球部OB・OGのみならず、多くの日大関係者やファンも来春での復帰を待ち望んでいる。そうした周囲の期待の高まりに対し富塚は、「プレッシャーでもありますが、2部に落ちたのが自分たち自身の力不足だったので悔しさがとても大きい。その悔しさを糧に、来季は必ず1部に復帰したい」と静かに闘志を燃やす。そして、「今の3年生には谷端さんのような存在はいないので、チーム全員で戦うという意識は前の代より強いと思う。覚悟を持ってチーム一丸で戦い、期待に応えるいい結果を出したいと思います」と言葉に力を込めた。

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