創部以来初の頂点へ!フレッシュな若武者たちが挑んだ決勝戦

『第9回アルシスコーポレーションカレッジベースボールカップ東都大学準硬式野球 THE ROOKIE TOURNAMENT』の決勝戦が2026年8月27日、内田電気商会グリーンフィールド草花で行われ、日本大が帝京大を9-2(8回降雨コールド)で下し、創部以来初となる新人戦優勝の快挙を成し遂げた。

本大会は、春季リーグ戦の上位校に与えられる1・2年生限定のトーナメント。予選グループBを首位で通過した本学は、6月30日に行われた準決勝で日本体育大学を4-2で破り、決勝へと駒を進めた。その後、度重なる雨天順延を経て迎えたこの日の決勝戦。スタメンに5名の1年生が名を連ねるフレッシュな布陣で、悲願の初優勝をかけた一戦に臨んだ。

ピンチを脱した渾身の直球!先発・香川が魅せた執念のガッツポーズ

決勝のマウンドを託されたのは、今大会初先発となる香川大翔(商2・池田)。「決勝を任せてもらったので、絶対に勝つつもりでマウンドに上がりました」と語る通り、立ち上がりから気持ちを全面に出す力投で3回まで無失点。試合の流れを引き寄せる。

打線も香川の好投に応え、3回裏に3番・青柳颯汰(経済2・池田)の左適時二塁打と5番・川名健太郎(文理2・健大高崎)の犠飛で3点を先制。優位に立ったかに見えたが、4回表に帝京大の反撃に遭う。適時打で3-2と1点差に迫られ、なおも二死満塁のピンチ。一打が出れば逆転という緊迫した場面に、香川は心の中でギアを入れ直していた。

「自分が打たれて相手に流れが行きかけてしまったので、三振で流れを引き戻そうと思いました。最後は気持ちを入れて投げ込みました」

バッテリーを組む捕手の川名は「香川は球が強く、変化球も含めて何でも勝負できる状態でしたが、気持ちが前に出過ぎてしまう。丁寧に声を掛けながら組み立てました」と振り返る。一触即発の場面で内野陣がマウンドに集まり、間を取ったことも香川の焦りを切る絶好の薬となった。

フルカウントからの1球。高めの直球に相手バットが空を斬ると、香川はベンチへ向かって渾身のガッツポーズを破裂させた。チームの士気を一気に跳ね上げる熱投で、この最大の危機を脱した。

夏合宿で掴んだ確かな成長!繋がりを見せた強打の打線

ピンチの後にチャンスあり。直後の4回裏、本学打線が爆発する。8番・向井翔(文理1・健大高崎)のバント安打などで好機を広げると、青柳の適時三塁打など猛攻を仕掛け、一挙4点を加えて7-2と突き放した。

この強力打線の背景にあったのは、過酷な「夏合宿」での成長だ。
3回の先制の呼び水となる内野安打を放った1年生の山﨑敦也(スポーツ科1・千葉黎明)は、「合宿前の練習試合で上半身に頼り勝ちだったバッティングを、木製バットを使って体全体で振り抜く練習に矯正しました。向き合ってくれた先輩方に勝って恩返ししたかった」と明かす。

また、2安打の活躍を見せた青柳も「夏の合宿で体が大きくなり、打球速度が上がった実感がある」と語り、2年生の島田悠平(商2・土浦日大)も「練習を重ねたことで余裕を持って打席に入れるようになった。『人の倍練習する』と心に決めて取り組んできた結果」と胸を張る。これまで「あと一本」に泣くことも多かった打線が、確かな技術とメンタルの成長によって決定力へと昇華していた。

「全員野球」で掴んだ初王座!主将・黒岩が作った最高の一体感

チームをまとめ上げたのは、学生同士の話し合いによって主将に選出された黒岩悠人(文理2・竜ケ崎一)・だ。「黒岩しかいない」と同期の青柳も全幅の信頼を寄せる主将は、このチームを「明るいチーム」と表現する。

「スタメンだけでなくベンチ内でも学年関係なく意見を言い合い、1年生の姿に2年生が刺激を受けることもありました。ベンチの明るさで試合の流れを持っていこうと常に意識していました」

その言葉通り、試合開始から終了までベンチとスタンドからは途切れることなく大声援が送られ、グラウンドの選手たちを強力に後押しした。主将の黒岩が試合後のMVPに青柳の名を挙げたように、先制打を放ったヒーローとベンチで鼓舞し続けた主将の強い絆も、チームを頂点へと押し上げる大きな原動力となった。

歓喜を胸に、新チームはさらなる高みへ

試合は8回途中、激しさを増した雨のため降雨コールドとなり、マウンド上で抱き合う歓喜の瞬間こそおあずけとなった。しかし、最後まで諦めずに泥臭く戦い抜いた記憶は、選手全員の胸に深く刻まれたはずだ。

今夏、文部科学大臣杯への出場権を逃した悔しさを経験したからこそ掴み取れた、創部初の新人戦タイトル。この糧を胸に、3年生以下を中心とした新チームは、秋のリーグ戦、そしてその先にある《日本一》という大きな目標に向かって、すでに次の一歩を踏み出している。

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