「本当に、言葉にならないくらいうれしい」「今の自分にすごく満足しています」と、レース後のインタビューで声を弾ませた池江璃花子選手。パリ五輪を賭けた100mバタフライ決勝で、激しい競り合いの末、優勝こそ逃したものの、派遣標準記録を突破する57秒30のタイムを出し、3大会連続となる五輪切符を手にした。
3年前、白血病から奇跡の復活を果たし、つかみ取った東京五輪はリレーメンバーとしての出場だっただけに、「個人でパリにいくことが大事だった」と、リオ五輪以来となる個人種目での代表内定に喜びもひとしおであった。
池江 璃花子 選手
昨年10月には、覚悟を決めて練習拠点をオーストラリアに移し、有力コーチに師事。「世界で戦うためにどういうレースをすべきか」を念頭に置きながら、厳しい練習を積み重ねた。メンタル面も安定し、練習の成果が結果として表れると、失いかけていた自信を取り戻すこともできた。
大会まであと1ヶ月に迫った6月下旬、競泳のセッテコリ国際(ローマ)女子100mバタフライに出場した池江選手は、57秒36で2位に入り。その後、パリへ入り、現地の雰囲気を体感した。
「エッフェル塔や五輪マークを見て、いよいよだなという実感が湧き、『やってやるぞ』という気持ちに切り替わった。練習をしっかりこなし、体調と気持ちを整えていくことが必要かなと思う」
パリ五輪は「決勝に残ることが1番の目標」と話す池江選手。「16歳で出場したリオ五輪決勝のタイム(56秒86)を上回りたい。自分を超えられるのは自分しかいないので、コーチを信じて、自分を信じて、泳いでいきたい」と言い、「もっともっと上に行ける自分がいると思っている」と、メダルをめざす。
Profile
池江 璃花子[いけえ・りかこ]
2000年生まれ。東京都出身。淑徳巣鴨高卒。2022年度スポーツ科学部卒。横浜ゴム所属。高校1年生で出場したリオ五輪で日本人選手最多の7種目への出場を果たし、100mバタフライで5位入賞。’18年アジア大会では女子史上初の6冠を達成し大会MVP。’19年、本学入学直前に白血病を発症するも、翌年8月に実戦復帰。’21年の日本選手権でバタフライと自由形の計4種目で優勝し、東京五輪にリレー3種目で出場。個人種目11個、リレー種目6個、計17種目の日本記録を持っている。
