日本チーム最年長で、リオ五輪以来2度目の代表選出となった窪木選手。チームパシュートの昨今の日本記録更新には欠かせない存在であり、個人でも世界選手権・男スクラッチで2022年に日本人初の銀メダルに輝くと、’23年も連続で銀メダルを獲得し、実力も実績も十分のベテランだ。

 

5月末に行われた記者会見では、「出場がゴールではなく、メダルを獲ることがゴールだと思っている」と話し、「チームパシュートで五輪に出ることが目標だったので、最年長として若い選手に自分の経験を伝えることを心がけてきました」。

 

リオ五輪について聞かれると、「全く思い出が残っていません。全然歯が立たなかった」と苦笑。東京五輪の会場となった伊豆ベドロームを練習拠点としたが、本番の舞台に立てなかった悔しさもある。

 

パリ五輪では、自ら望んでいたというオムニアム、マディソン、チームパシュートの3種目に出場。競輪に挑戦して磨いたスプリント力に自信をのぞかせ、「中距離ではかなり上位のレベルにいると思うので、それを活かしてオムニアムやマディソンでメダルをめざしたい。チームパシュートは今まで通り、誰よりも長く牽いて、入賞に向けて貢献したい」と頼もしい。

 

6月21日には、母校・学法石川高校で壮行会が行われ、「リオの時とは違って自信がある。メダルを獲ることを目標として、この8年間努力してきました」と決意を語った窪木選手。「結果を残し続けなければ、この立場にはいられないと思ってやってきた。支えてくれた多くの方々に感謝し、思いっきり走りたい」と、表彰台をめざして熱い思いでチームを牽引していく。

Profile

窪木 一茂[くぼき・かずしげ]

1989年生まれ。福島県出身。学法石川高卒。2011年度3月に文理学部卒業。チームブリヂストンサイクリング、JPCU福島所属。大学3年時から数々の大会で優勝。卒業後はプロとして国内はもとよりアジア大会や世界選手権などで多数のメダルを獲得。’16年リオ五輪はオムニアム競技に出場(14位)。今季のネーションズカップでは個人と団体の3種目でメダルを獲得。’20年からは競輪選手としても活躍中。