6月28日、強化合宿を終えた男子ハンドボール日本代表「彗星ジャパン」は、記者会見を開きパリ五輪メンバー14人とAP選手(交代選手)3人を発表。その中には、東京五輪に続く2大会連続の代表メンバー入りとなった渡部仁選手の名前があった。
「東京五輪での悔しい結果を晴らし、恩師や家族を含め、お世話になった皆さんに誇りに思ってもらえるようなプレーをして、結果で恩返しをしたい」と抱負を述べた渡部選手は、日本代表の中心選手として10年以上プレーしてきたベテラン。昨年10月に行われたパリ五輪アジア予選でも、随所でチームに勢いをもたらす働きを見せ、1988年ソウル五輪以来36年ぶりとなる自力での五輪出場(2大会連続6度目)に貢献した。
渡部 仁 選手
開催国枠での出場だった東京五輪は予選敗退となったが、若手選手が主力として台頭するなど、この3年間でチーム力は大きく向上。パリ五輪では史上初のベスト8を目標としている。その中で渡部選手は、「長く日本代表でプレーしてきたエキスパートである」(日本代表・オルテガ監督)と信頼を得て、五輪前の強化試合から主将を任されることになった。
7月1日・3日に行われたフェロー諸島代表との国際親善試合。初戦は、渡部選手がチーム最多の5得点を挙げたものの1点差で惜敗し、「代表チームは結果を残してなんぼだと思っているので、非常に悔しい気持ちでいっぱい」。だが2戦目は、攻守が噛み合った日本代表が終始いい流れでリードを保ち、31-25で勝利した。
試合後の壮行セレモニーで、「皆さんが安心して五輪に送り出せるようなチームになったと思います」と胸を張った渡部選手。「残り時間は短いですが、しっかりと選手同士コミュニケーションを取って、東京五輪の結果を越え、新しい歴史を作れるように頑張りたいと思います」と、力強く決意を口にした。
水町 孝太郎 選手
また、東京五輪ではセンターバックとして活躍した水町選手も、大会期間中に代表メンバーとの入れ替えが可能なAP(交代選手)として登録された。記者会見で「リザーブとして全力を尽くし、チームの助けになるようにしたい」と語った水町選手は、強化試合でも積極的にシュートを放つなど、その存在感は変わらない。タフな試合が続く中では、状況に応じたメンバー交代も予想されるため、経験豊富な水町選手がバックアップとしていることは心強い。
本学OB2選手が、その経験とリーダーシップで新たな歴史の扉を開き、彗星ジャパンを再びの歓喜へと導いていく。
Profile
渡部 仁[わたなべ・じん]
1990年生まれ。大分県出身。大分舞鶴高卒。2011年度経済学部卒。トヨタ車体所属。ポジションはライトサイド。日本リーグでは、最優秀新人賞、2季連続のベストセブン賞、シュート率賞を受賞。パリ五輪の出場権を賭けたアジア予選でも活躍し、東京五輪に続く代表メンバー入りを果たすと共に、チームの主将(ファーストキャプテン)を務める。
Profile
水町孝太郎[みずまち・こうたろう]
1995年生まれ。福岡県出身。西南学院高卒。2016年度経済学部卒。豊田合成所属。ポジションはレフトサイド。在学中から各U世代の代表に選出され、’16年と‘18年には世界学生選手権に出場。豊田合成では’20-’21シーズンの日本リーグ初優勝から今季までの4連覇に貢献。東京五輪では代表メンバーとして活躍。パリ五輪では交代選手登録だが、大会期間中の代表メンバー入りも狙う。
