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北京オリンピック特集

モーグル

4年越しの雪辱を果たし、悲願の舞台で一番の滑りを。

フリースタイルスキー 女子モーグル住吉 輝紗良(スポーツ科学部4年)

W杯第4戦モーグル(米国ユタ州・ディアバレー)で自身初の3位に入った住吉選手のエア。「時間は掛かりましたが、世界との差は少しずつ縮まっています」

2020-2021年シーズン、各国の代表クラスが世界を転戦するFIS(国際スキー連盟)フリースタイルスキーW杯が、2020年12月に幕を開けた。住吉選手は初戦のモーグルこそ予選敗退したものの、以降は実力を発揮。第2戦モーグルで6位、第3戦デュアルモーグルで5位と調子を上げていった。そして迎えた第4戦モーグルで、待望の瞬間が訪れた。予選、決勝1回目を順調に突破すると、2回目のランでは決勝進出6名の中でも減点を最小に抑えて3位に入り、W杯自身初の表彰台に昇った。

「今までの試合では、気合いが入りすぎて空回りすることが多かったので、とにかく落ち着いて臨むことだけを考えていました。1位の選手と差が大きく開いてしまったので悔しさもありましたが、応援してくださる方々が喜んでくれたことは、とても嬉しかったです」

 

翌日の第5戦を終えた後は、予定されていた第6戦以降が新型コロナウイルス感染症拡大の影響により中止。シーズン最終戦となった3月の世界選手権ではモーグル14位、デュアルモーグル8位の結果を残し、W杯の成績が反映されるFISの総合ランキングは9位で終えた。「しっかり滑りきった時に、結果がついてくるようになった」とシーズンを振り返り、新たに採り入れた第1エアでのバックフリップグラブについては「ある程度の安定感を出せた」と手応えを感じたという。

北京五輪出場を賭けた勝負の時を過ごす今シーズンについては「海外のコースは日本と雪質が違うため、その状況に合わせたターンの使い方をもっと習得すべきだと思っています。また、怪我をしない体を作ること、五輪にピークを持っていけるよう、体力をつけることを意識しています」。

2018年の平昌五輪は出場を逃し、「届かなかったという感覚しか残っていない」と、今も悔しさが胸にあるという住吉選手。「五輪のためにこれまで過ごしてきたので、絶対に出場して一番良い滑りをしたいです」と4年越しのその思いは熱を帯びている。

スノーボード

自分のスタイルを貫いて滑る。

スノーボード ハーフパイプ平野 海祝(スポーツ科学部1年)

平野 海祝

<プロフィール>
2002年生まれ。新潟県出身。開志国際高卒。12歳頃から本格的にスノーボードに取り組み始め、2017年のJOC ジュニアオリンピックカップで優勝、2018年世界ジュニア選手権3位、2020年冬季ユース五輪で銀メダル獲得と着実に成長。さらに2021年には全日本ジュニア優勝に続いて全日本選手権でも2位の歩夢選手に次ぐ3位で表彰台に立った。
また北京五輪代表候補としてW杯カッパーマウンテン大会に初参戦し、2022年のW杯ラークス大会で代表内定を決める。続いて初参戦したX Games Aspen でも銅メダルを獲得して歩夢選手と共に表彰台に立ち、世界の注目を集めた。

二刀流で挑む3大会連続表彰台。最も輝くメダルを手にするために。

スノーボード ハーフパイプ平野 歩夢

平野 歩夢

<プロフィール>
1998年生まれ。新潟県出身。開志国際高卒。2020年スポーツ科学部卒。TOKIOインカラミ所属。
4歳からスケートボード、スノーボードを始め、小学校4年でプロ契約。’14年ソチ五輪でスノーボード最年少メダリスト(銀メダル)となり、ギネス世界記録にも認定される。’17年に全治3ヵ月の大怪我を負うも半年後に復帰。’18年平昌五輪に出場しハーフパイプ2大会連続銀メダルを獲得。以降はスケートボードでの東京五輪出場を目指して活動してきたが、’21年2月には久しぶりに参戦したFIS大会(W杯)で優勝し存在感を見せつけた。
北京五輪では前人未到の3大会連続メダル、そして悲願の金メダルを目指す。

クロスカントリー

5度目の五輪を目指すトップランナー。

クロスカントリー石田 正子

クロスカントリー石田 正子

<プロフィール>
1980年生まれ。北海道出身。旭川大学高卒。2003年文理学部卒。JR北海道所属。在学中のインカレ3連覇や全日本選手権など国内大会での優勝多数。’09年W杯の30kmクラシカルで、長距離種目では日本人初の表彰台(3位)に昇る。’11年のアジア冬季大会では金銀2個ずつのメダルを獲得。さらにノルディック世界選手権には10大会連続出場。五輪は’06年のトリノ大会に初出場、’10年のバンクーバー大会女子クラシカル30kmでは、冬季五輪史上、女子クロスカントリー会でのアジア勢最高位となる5位入賞を果たした。さらに’14年ソチ、’18年平昌と連続出場。日本クロスカントリーの第一人者として、5大会連続となる北京五輪出場も有力視されている。

五輪の舞台を目指し進化は続く。

クロスカントリー児玉 美希

クロスカントリー児玉 美希

<プロフィール>
1996年生まれ。新潟県出身。十日町高卒。2019年文理学部卒。太平洋建設SC所属。高校3年時に全日本ジュニアのメンバーに選ばれる。本学入学後もインカレほか数々の国内大会で優勝。’17年からはW杯に参戦するなど海外の試合でも経験を積む。’19年のユニバーシアードではリレーの銀メダル獲得に貢献。’21年1月の全日本選手権で5kmクラシカルとスプリントの2種目を制覇。日本代表に選出された3月の世界選手権2021では4種目に出場。身長149cmの小柄ながら、優れた心肺機能とスピードを武器に、次代の日本スキー界を牽引する存在として期待されている。

世界レベルの体感を糧に北京へ挑む。

クロスカントリー土屋 正恵

クロスカントリー土屋 正恵

<プロフィール>
1996年生まれ。岩手県出身。盛岡南高卒。2019年文理学部卒。弘果スキーレーシングクラブ所属。本学入学後に頭角を現し、インカレの女子総合優勝を支える主力として活躍。卒業目前の’19年・宮様スキー大会女子5kmクラシカルで自身初の優勝を飾り、社会人1年目の2019-2020年シーズンは多くの大会で表彰台に昇った。’21年1月の全日本選手権10kmフリーを児玉選手に競り勝って初制覇。総合優勝も飾って世界選手権2021に初出場を果たす。全身のバネを活かしたパワフルな走りと、信条とする後半の粘りをさらに向上させ、北京五輪へ向けて勝負のシーズンを迎える。

バイアスロン

平昌に続く2 大会連続の五輪代表。

バイアスロン田中 友理恵

<プロフィール>
1989年生まれ。新潟県出身。県立小出高卒。2011年文理学部卒 。自衛隊体育学校所属。’17年・冬季アジア大会バイアスロン女子10km6位、男女混合リレー3位。’18年・平昌冬季五輪代表として3種目に出場。