第2種目目は馬場馬術だ。
馬場馬術は楠本將斗(スポーツ科学部4年)&桜陽、瀬川裕哉(スポーツ科学部4年)&桜宇、中込樹(生物資源科学部4年)&桜囁、アンナ・ボルトニク(生物資源科学部3年)&桜鷹の4人馬が出場した。

馬場馬術決勝に進んだ主将の中込樹(生物資源科学部4年)&桜囁

馬場馬術決勝に進んだ主将の中込樹(生物資源科学部4年)&桜囁

一日目の予選競技(団体決勝)では楠本將斗&桜陽が65.461%でチーム内最高得点をマークしたが、一位の立命館大学に僅差で敗れて団体2位となったが個人戦では楠本&桜陽、瀬川&桜宇、中込&桜囁の3人馬が決勝にコマを進めた。

決勝競技はインドアアリーナで自由演技が行われ、楠本&桜陽が68.510%の成績で昨年に続き個人2連覇を達成した。前日の団体戦での反省点を見つめ、自由演技では各人馬が最高のパフォーマンスを見せてくれたと小川コーチは振り返る。楠本は小学校6年時に日大馬術部に入部することを決意したという。子供時代の楠本にとって日大馬術部で馬に乗ることは自分の将来を描く上で行かなければならない場所だったのだろう。同学年の瀬川も同じことを言う。二人はジュニア時代から技術を競い、お互いを認め合うライバルであり親友である。「裕哉がいたのは本当に大きかった」と楠本は言う。

馬場馬術決勝で見事な演技を見せた楠本將斗(スポーツ科学部4年)&桜陽

馬場馬術決勝で見事な演技を見せた楠本將斗(スポーツ科学部4年)&桜陽

二人は日大馬術部で同じ環境に身を置き、チームの仲間として互いを意識しながら腕を磨いてきた。彼らにとって大学馬術部で過ごす時間は特別なものになったようだ。瀬川は「大学馬術部は技術以上に人間力を磨く場所」と言う。4年間と言う限られた時間を同世代の仲間達と共有する中でチーム内での自身の役割を自らが見つけ、それを実行する。最上級生としてチームを纏める楠本は「4年生になってからはより責任感が芽生えました。日大馬術部を背負っているというプレッシャーと成績を出すところを後輩に見せないといけない、その二つの思いを胸に競技に臨みました」と語る。

日大馬術部の強さは圧倒的な個の強さが集まったチームと言う楠本は自身の結果でそれを証明してみせた。学生馬術で好成績を残してきた楠本と瀬川はかねてより将来の目標はオリンピックでメダル獲得と言い切る。二人のジュニア時代からの恩師である岩谷コーチと細野コーチはいずれも日大OBでありオリンピアンでもある。コーチの背中を追って日大馬術部の門を叩いて入部してから4年間で積み上げた妥協のない地道な努力は次のステージに向かうための活力になっていることは間違いなさそうだ。

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