吉祥寺で「虹色バザール」 地域の魅力を発信

経済学部・宮地ゼミナール/田中(圭)ゼミナール

取り組み・活動
2023年01月11日

経済学部・宮地ゼミナールの2年生と3年生が昨年12月10日と11日の2日間、研究対象としている地域の魅力を幅広い年齢層に知ってもらおうと、東京・吉祥寺の商業施設コピスで「虹色バザール」を開催した。山梨県丹波山村や埼玉県三芳町などの名産品を販売したほか、特産品を使ったキッチンカーが登場。地域おこし協力隊のメンバーによるバンド演奏もあり、会場を盛り上げた。

同じように地域活性化について研究する成蹊大学の小田ゼミとの共催。今回のイベントのために「二つのゼミでつくる地域魅力発見誌『メッセージ』」を製作し、会場で無料配布した。この冊子には研究対象地域への思いや「地域と地域をつなぐ架け橋になりたい」という学生の願いを込めた。

地域の名産として三芳町の「川越いも」を扱ったほか、NPO法人小さな村総合研究所が北海道音威子府村、福島県桧枝岐村、熊本県五木村などの産品を販売した。

田中ゼミもECOらいす販売で参加

田中ゼミもECOらいす販売で参加

経済学部の田中ゼミナールは「ECOらいす」の販売でイベントに参加した。学生が田植えから稲刈りまで手作業で行った米で、除草剤は使わず、イネの成長の様子はドローンを使って観察した。

キッチンカーは2台。三芳町に工場を構える「日進ハム」がソーセージやベーコンの料理を、丹波山村の「ライダーズカフェ多摩里場」がコーヒーなどを提供した。会場のイベント広場には家族連れらが多く訪れ、買い物の合間に飲食しながらくつろいでいた。

音楽ユニットが会場を盛り上げる

音楽ユニットが会場を盛り上げる

10日は午前と午後の2回、会場の特設ステージでは丹波山村の音楽ユニット「双鴨」が自作の曲を演奏しながら熱唱した。

同じ会場で3月に同様のイベントを行ったが、学生は物販の手伝いをするのみだったという。今回は学生が主体的に企画・立案し、コピスを運営する三菱商事都市開発と何度も会議をして本番に臨んだ。

宮地ゼミの池田さん(左)と若藤さん

宮地ゼミの池田さん(左)と若藤さん

宮地ゼミの池田龍弘さんと若藤萌々さん(ともに3年生)は「採算は気にしなくいいと言われても、商業施設を借りる以上、イベントとしての格好はつけないといけません。集客面などで何度も企画を練り直しました」と振り返る。

三菱商事都市開発の小関由枝さんは「学生の皆さんはとてもまじめにやってくれました。もっと自由にやってもよかったと思うくらい。これを機にいろいろと工夫したり改善したりして次につなげてほしい」と語った。

経済地理学ゼミを担当する宮地忠幸教授は「虹色バザールは、学生たち自らが地域課題を理解し、その克服や是正に何ができるかを考え抜いたゼミ活動の集大成ともいえるイベントでした。会場となった吉祥寺にある成蹊大学経済学部の小田ゼミと協働で企画を検討できたことは、お互いのゼミの魅力を学びあえた点を含めて、大きな意味がありました。小さな一歩ではありますが、地域と大学、地域と地域の結びつきが生まれ、地域づくりの新たな芽が生まれていくことを願っています。そこに私たちも微力ではありますが、関わりをもたせていただきたいと考えています」と総括した。