最近の当院での人工関節膝関節置換術の取り組み
平素より当院整形外科センターに患者様をご紹介いただき誠にありがとうございます。令和5年10月より日本大学病院勤務している後藤太聖(ごとう たいせい)と申します。当院整形外科センターにて股関節・膝関節の人工関節手術、四肢外傷を担当させていただいております。当院整形外科では、患者さまに「痛みのない、快適な生活」を取り戻していただくことを目標に、運動器疾患全般に対する幅広い診療を行っております。高齢化の進行とともに、関節疾患や骨粗鬆症、スポーツ障害などの患者さんが増加しており、これらに対して早期診断・適切な治療・再発予防を重視した包括的な医療を提供しています。
私におきましては、特に人工関節置換術(股関節・膝関節)に力を入れています。なかでも人工膝関節置換術では、従来の機械的アライメント(Mechanical Alignment)法に加え、近年注目されているKinematic Alignment(運動学的アライメント:KA)法を2024年より導入しました。KA法は、患者さん固有の関節形態や靱帯バランスを尊重し、もともとの膝の軸に近い状態で人工関節を設置する手技で、自然な膝運動の再現・術後早期の可動域回復・高い患者満足度が期待されます。
また、術後におきましては理学療法士・作業療法士・看護師と連携し、術後早期からの歩行訓練や可動域訓練を通じて、できるだけ自然な動作の再獲得と早期社会復帰を目指しています。疼痛コントロールや筋力強化を含めた包括的なリハビリテーションを提供し、“手術して終わり”ではなく、“手術後の生活の質(QOL)の向上”を重視した治療を行っています。
さらに、当科では臨床活動と並行して、学術的な取り組みにも積極的に力を入れています。人工関節手術における放射線学的評価、術後疼痛や可動域の経時的変化、患者満足度に関する調査など、多角的な視点から臨床研究を進めており、学会発表や論文投稿を通じて成果を発信しています。
最後となりますが、私たちは患者様に丁寧に接する気持ちだけは人一倍意識して診療を行っております。もしお困りの患者様がいましたら、親身になって対応し、患者様ひとりひとりにあった治療を行わせていただきますので、ご気軽にご紹介いただけたら幸いです。当科スタッフ一丸になって精進していきます。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。