消化管内視鏡診療のご紹介
当院消化管グループでは専門的な内視鏡診療に力を入れており、診断から治療まで一貫した体制を整え低侵襲かつ安全性の高い医療提供を目指しております。今回は特にESDと小腸内視鏡についてご紹介申し上げます。
■内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)
食道・胃・大腸に加え、十二指腸・咽頭まで幅広い症例のESDを行っております。また症例に応じて手術室で全身麻酔下ESDも行っており、安定した治療を提供しております。
十二指腸ESDは壁が薄く胆汁や膵液の影響を受けやすいため、出血や穿孔リスクの高い高難易度部位とされています。近年普及しているUnderwater EMRに一工夫を加えた、Underwater EMR with Anchoring methodを用いてスネアで一括切除が可能な15mm未満の腺腫や粘膜内癌に対してより低侵襲かつ安全な一括切除を試みています。
2025年度からは耳鼻咽喉科と連携し、咽頭領域腫瘍に対するESDも開始いたしました。咽頭腫瘍領域に対するESDは全身麻酔管理および専門的な喉頭展開技術を要するため治療可能な施設は限られますが、当院では多職種連携により咽頭領域の治療も可能になっています。
■小腸内視鏡(バルーン内視鏡)
小腸内視鏡を用いた精査・治療にも対応しており、原因不明の消化管出血や小腸病変の評価・治療が可能です。さらに大腸内視鏡においても挿入困難例や癒着・ループ形成など操作性に難渋する症例に対してバルーン内視鏡を用いることで、他院で挿入困難とされた症例に対しても全大腸の観察・治療に対応可能です。
当院消化器病センターでは消化器内科と消化器外科がチームとなり密に連帯して診療を行っており、内視鏡診断・治療から外科治療までシームレスに対応しています。
内視鏡治療後に病理診断により追加手術が検討される場合も、消化器外科と連携し早期の手術が可能となっています。
また検査から治療までの流れはスムーズで、ご紹介から治療までおおよそ1カ月前後での対応が可能となっております。ESD適応に迷う症例や高難度病変につきましても、消化器内科、消化器外科のどちらにご紹介いただきましても、カンファランスで密に相談し、適切な治療法を選択していきますので、ぜひお気軽にご相談ください。また予定治療だけではなく救急対応も積極的に行っておりますので、急性期症例についてもご紹介いただければ幸いです。