「2026年度日本大学進学ガイド」
インタビュー

より良いテーマにするために。
重ねた努力が報われるとき

松戸歯学部 歯学科 3年(取材時)

荒木 姫菜子

私立鎌倉女学院高等学校(神奈川県)出身

教育改善のため,舵を切る。テーマと向き合う準備期間

学生FD CHAmmiTの存在を知ったのは昨年,スタッフ経験者の先輩に誘われたことがきっかけです。活動内容に興味を持ち,前年度はキャプテン補佐として活動。その時のキャプテンが生き生きと取り組む姿を見て,私も代表をやってみたいと思うようになりました。
高校生の頃には学生会長を経験しており,リーダーシップを取ることへの苦手意識はありませんでした。しかし自分とは全く異なる背景を持つ他者と連携することや,他者の能力を十分に引き出すことには課題を感じていた部分も。そこで,一組織を運営する力を身に付けたいと考え,代表に立候補しました。
CHAmmiTの最終的なゴールは教育改善です。授業の在り方を見直すことこそ,教育改善につながります。しかし,これまでのCHAmmiTのテーマは,学修環境としての「施設」を見直す意見が多く出るものでした。そこで今年はテーマの方向性を変更。当日の参加者が楽しめるだけでなく,教育改善という目的がより達成されるものを目指しました。
最終的に決定したテーマは「(日大の)魅力・強みの再発見」です。昨年から大きく変更したため,決定までには長い時間を要しました。特に,メインテーマを達成するためのサブテーマの検討には四苦八苦。CHAmmiTは9月に行われましたが,8月下旬までサブテーマについて精査しました。学務課からの提案を盛り込みつつ,学生スタッフの意見も生かすため,異なる意見を上手くまとめるのは難しかったです。キャプテン補佐の力も借りながら,なんとかテーマを決定することができました。

当日の盛り上がりを目の当たりにして,感じた達成感

そうして迎えたCHAmmiT当日。私は巡回スタッフの一人として会場を回りました。そのため参加学生と直接関わる機会は少なかったものの,全体の様子を俯瞰することができました。
話し合いでは,当初目指していた通り,教育改善に関する意見が多数出ていました。例えば私が所属する松戸歯学部では,テスト後に自身の順位はわかるものの,間違えた問題についてはわからない授業があります。そこで,間違えた箇所を復習できるよう,テストの内容についてもフィードバックがほしいという声が上がりました。
他にもさまざまな意見がありました。松戸歯学部では卒業生の経験談を聞く機会があるのですが,登壇する卒業生の多くは開業医として華々しく活躍する先生です。しかし学生の私たちが聞きたいのは,特別な成功体験だけではありません。もっとありふれた,こじんまりした歯科医院がどう経営しているのか,地域密着型の医院はどう作り上げていくのかについても知りたいのです。話し合いでは,より一般的な卒業生の経験談も聞きたいという意見が出ました。
私たちが苦労して考えたテーマについて,参加学生らが熱心に話し合う姿を見て,努力が実を結んだのを実感しました。先生からもテーマ設定についてお褒めの言葉をいただき,さらに達成感を感じました。今年のCHAmmiTでは,総合して講義内容を改善するための意見が多く,テーマ設定は成功だったと言えるでしょう。学生と職員と教員,みんなが一丸となって話し合うという,日大ならではの議論ができました。

チームで協働する力を胸に,自らの目指す未来へ

キャプテンの活動を通じて身に付いたと感じる力は,リーダーシップとコミュニケーション能力の2つです。準備期間にはテーマ決めで各スタッフの意見を取りまとめただけでなく,ファシリテーター(当日の各班の進行役)の研修も行いました。何度も実践を繰り返し,身に付いた点や改善点について,一人ひとりと向き合って話をしました。常に考えていたのは,同じ組織の中で同じ目標に向かう仲間と,どうコミュニケーションを取るのが良いかということです。経験者がリーダーシップを取って知識を伝えていくことで,全スタッフが同じレベルで進行できるようになりました。
これらの力は,将来働く上でも生かされると考えています。私は将来,歯科医師になるのが目標です。近年は「チーム医療」という言葉が注目されているように,より良い医療のためには連携が不可欠。衛生士や助手,技工士,看護師など,いろいろな方とコミュニケーションを取る必要があります。歯科医師として医院を経営する上で,周りの人々に対してどう関わるのが良いのか。「ただ国家試験に受かっただけ」「ただ歯に詳しいだけ」で終わらないようにするために,今行うべきことは何か。異なる立場の人々の話を聞き,それぞれを取り入れるために根気強く考え続けることがリーダーには必要です。代表としての活動を通じて,周囲の人と協働するためには,より丁寧なコミュニケーションが求められると感じました。
今年のCHAmmiTは無事に成功を収めました。今後は学部ごとに提案書を作り,次年度に向けて改善していく段階に入ります。今年に限らず,来年以降も継続して教育改善のための話し合いがされ,年々大学が良くなっていくことを願っています。そして参加する学生には,自分自身が自主創造を達成するために,大学を活用する方法をぜひ話し合ってもらいたいです。学生の学びたいことがより明確になるような話し合いが実現できたら,素晴らしいと思います。


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