「2026年度日本大学進学ガイド」
インタビュー
子どもたちに笑顔を届けたい。
その一心で被災地と向き合う
生産工学部 建築工学科 4年(取材時)
鶴岡 勇太(左から2人目)
東京都立深川高等学校出身
サッカー教室を通じて,被災地の子どもに笑顔を届ける

非常に衝撃的な印象とともに記憶に残っている令和6年度能登半島地震。その発生直後に学科の同級生5名で自主創造プロジェクトに応募する企画を練っており,「被災地のために何かできないだろうか」という意見が出たのは自然なことでした。大勢の方々が避難生活を余儀なくされているというニュースを目にする日々で,特に心配だったのは子どもたちの精神面。思い通りに体を動かせない彼らにリフレッシュの場を提供したいと考え,「子どもたちの希望を育むサッカー教室」の構想は走り出しました。
偶然にもメンバーの1人に元プロサッカー選手の知り合いがおり,彼を招待して地元の小学生を対象にサッカー教室を開こう,というのが本企画の主旨です。他にも炊き出しなどの支援を検討しましたが,自分たちらしさが生きたこの企画に決定しました。
イベントの開催にあたっては,学内外のさまざまな方々に協力いただきました。例えば,ポスターや参加者に配るノベルティグッズのデザインは,芸術学部の学生に依頼。サッカーや能登半島をモチーフに,本イベントにぴったりの明るい印象のデザインを考えてもらいました。また,現地での告知や集客は金沢工業大学の学生に協力を仰ぎました。被災地に赴いて行うイベントのため,現地のことをよく知る金沢工業大学のメンバーと密に連携を取りながら進めていました。
代表を務めて実感した,組織を動かす難しさ
今回私は代表という役割を担いましたが,組織の代表となる経験はこれが初めて。多数のメンバーを巻き込みながら,プロジェクトを進める難しさを実感しました。特に課題を感じたのは,メンバー間で役割分担をしながらそれぞれの進行状況を取りまとめること。スケジュール通りに進行できない部分があった際に,全体を俯瞰しつつ「じゃあどうしようか」と臨機応変に対応しなければならない場面が多々ありました。自分の担当業務に追われていても,他のメンバーの進捗にもっと気を配って進行のかじ取りをできていれば……と,今後に向けた反省点も残っています。
一方で,仲間と協力することの大切さを改めて実感。メンバーはもちろん,芸術学部・金沢工業大学の学生や大学職員の方々のサポートのおかげで代表が務まったと言っても過言ではありません。代表としての心得や,メンバーとの報連相の大切さなど,今回得た学びを今後社会に出てからも生かしていきたいです。
被害の大きさを目の当たりにした被災地ツアー。自分にできることを模索していく

サッカー教室の開催を予定していた10月には,実際に能登半島を訪れ,被災地ツアーに参加することができました。そこで目の当たりにしたのは,想像をはるかに超える被害の大きさ。家屋は倒壊し,道路は寸断され,街全体に深い傷跡が残っていました。
被災した方々から伺った話で特に印象に残っているのは,地域の伝統的な祭礼「能登キリコ祭り」のこと。祭礼で用いられる燈籠がすべて津波で流されてしまったという話を聞き,大切に守り継がれてきた伝統さえも奪ってしまう自然災害の恐ろしさを痛感しました。それでも必死で燈籠を探し続ける現地の方々の姿を見て,その思いの強さに胸が熱くなったのを覚えています。
サッカー教室は,事情が重なり残念ながら開催がかなわなかったのですが,能登を訪れて現地を見たことは,私にとって有意義な経験となりました。ニュースやSNSを通じて今後も継続的に情報をキャッチするとともに,自分にできることは何か考えていきたいです。
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