令和元年 12月にリニューアル 、
「骨の博物館」へ行ってきました!

生物資源科学部 博物館

学び・教育
2020年12月10日

生物資源科学部のある湘南キャンパスに博物館があることはご存じですか? 

小田急江ノ島線、六会日大前駅から徒歩5分のところにある湘南キャンパス。東京ドーム12個分のキャンパス内には、校舎やグラウンドだけでなく、農場、演習林、各種実習場、日大藤沢小・中・高校などがあります。自然と近代建築の融合されたキャンパスに魅了される来校者も多いことでしょう。

線路沿いの道を藤沢方面へ歩いていくと「骨の博物館」と書いてある建物を発見! 正門からすぐ左に位置しており、広大なキャンパスでも迷うことはありません!

「骨の多様性と進化」をテーマにリニューアルオープンした「骨の博物館」。博物館の正面入口を通ると右手にいきなり骨格標本がありました!

大型草食動物がお出迎え!

こちらは大型草食動物(ヒトコブラクダ、シロサイ、アフリカゾウ、キリンなど)なのですが、この大迫力に圧倒されました! 写真に「陸」とありますが、1Fは他に「空」と「海」のゾーンがあり、自然界に生息する哺乳類・鳥類・爬虫類・両生類・魚類の骨格標本、剥製標本、液浸標本、透明標本が並んでいます。大型草食動物の先にはライオン、ヒョウ、ベンガルトラなどの肉食獣もいました!

順路を進んでいくと陸上の水辺で生活しているカバやワニがいました。このエリアで目を引いたのはカエルです。

カエルの展示

カエルの展示

写真のほかにもたくさんのカエルが展示されているのですが、その多くが生物資源科学部の学生や先生方が学校周辺で集められたそうです。ちなみにヌマガエルには背中線(はいちゅうせん)のある個体とない個体が存在していて、その違いがわかるように、全て背中模様が見える展示がされていました。

水辺エリアを抜けると森の小動物たちのエリアへ。こちらにはネズミ、モグラ、リス、ウサギなどがいます。野外でも観察ができるとお考えの方もいるでしょうが、骨格標本を見ることではじめてわかることもありました。その最たる例がムササビです。

森の小動物エリアのムササビなど

森の小動物エリアのムササビなど

「骨の博物館」にあるムササビは骨格標本と剥製標本(皮膜を広げたものと広げていないもの)があるのですが、骨格標本を見ると皮膜を広げるための針状軟骨があることがわかります。

骨格標本を間近で見られることには大きな意味があります。例えば骨には穴の空いた部位があり、そのような穴には神経や血管が通っていて、ひとつひとつ名称がついています。生物資源科学部の学生はそのようなことを確認しながら、スケッチなどをして知識を深めているそうです。

小動物の後ろにはクマ、サルなどがいました。注目してもらいたいのは奥にいるオラウータンです! 

骨格標本と剥製標本が展示されているのですが、どちらも一つの個体から作られていて、剥製の中には骨格に代わるものが入っているのだそうです。他にもこのような展示をされている動物が多いのも「骨の博物館」の特徴と言えるでしょう。

「海」のゾーンの目玉はクロミンククジラと『みなぞう』

「陸」の次は「空」へ。「空」のゾーンの展示ケースには鳥が環境別に展示されています。

さらに、猛禽や海鳥が空中にもいて、「骨になっても空を飛べてうれしいだろうなぁ」と思わず鳥の気持ちを考えてしまいました(笑)。

「空」のゾーンの隣には「海」のゾーンがあります。ここで一番目を引くのはクロミンククジラです。

博物館で一番大きな標本で、全長は8.5メートルもあります! 骨格標本はお風呂のような大きな鍋で煮てから肉を削ぐのが一般的なのだそうですが、この大きさではそれができません。そこでこのクジラは農場に埋め、2年半ほど経ってから掘り起こし、再度組み立てたそうです! 大きな骨格標本を作るのがいかに大変な作業か、よくわかるお話ですね。ここには他にアザラシ、オットセイ、サメなどがいるのですが、注目はミナミゾウアザラシです。

新江ノ島水族館のかつてのアイドル『みなぞう』

新江ノ島水族館のかつてのアイドル『みなぞう』

こちらは新江ノ島水族館で人気を博した、『みなぞう』です! ご存じの方もいらっしゃると思いますが、『みなぞう』は特技の“あっかんべー”がテレビで取り上げられるなど同水族館のアイドルでした。2005年に亡くなってしまったのですが、子どもから大人にまで愛された『みなぞう』とここで再会できて、思わず興奮しました! 『みなぞう』を愛するみなさん、「骨の博物館」へ行けば会えますよ!

『みなぞう』に別れを告げると、次は透明標本のエリアです。

アブラコウモリとヒイラギの透明標本

アブラコウモリとヒイラギの透明標本

透明標本は小型動物の骨格の観察に有効で、筋肉を透明化し、骨をアリザリンレッドとアルシアンブルーを使って二重染色しています。とても幻想的な空間で、時が経つのを忘れて透明標本に見入ってしまいました。

以上が「骨の博物館」のリポートになります!

今後はウシ、ブタなどの家畜や今では貴重な日本の在来馬である木曽馬も展示予定ですので、楽しみにお待ちください!

コロナの影響で現在は臨時休館中…

骨の博物館

「骨の博物館」の入場は無料ですし、事前にお問い合わせいただければ職員さんが展示物の説明をしてくれます。また、スケッチやデッサンを描きたい方も大歓迎で、画板やイスの貸し出しもしてくれるとのことでした!

と、ここまで「骨の博物館」の魅力をお伝えしてきましたが、実はコロナウイルスの影響で現在は一般開放をしていません…。

開館は未定ですが、コロナが落ち着いたら一般の方も入場ができますので、手洗いうがいを徹底し、コロナに打ち克ち、元気に博物館へお越しください! 

日本大学生物資源科学部博物館「骨の博物館」

〒252-0880 神奈川県藤沢市亀井野1866
TEL   0466-84-3892
開館時間 火~土 10:00~16:00
休刊日  日・月・祝・10/4(創立記念日)・その他大学の休日に準ずる
入館料  無料
交通   小田急江ノ島線 六会日大前駅下車徒歩5分
駐車場  なし(公共交通機関をご利用ください)

※現在はコロナウイルスの影響で一般開放はしていません。詳しくは博物館ホームページをご確認ください。