CT室
キャノンメディカルシステムズ社製320列エリアディテクターCT装置「Aquilion ONE」,64列「Aquilion CX」を設置しています。従来のマルチスライスCT装置に比べ撮影時間が飛躍的に短くなっており,被ばく線量や造影剤を大幅に低減することが可能になりました。16cm幅(頭部,心臓)の領域を一回転で撮影し,その撮影時間はわずか0.275秒です。レントゲン検査とほぼ変わらない時間で撮影できます。
頭部,心臓の検査に有用なのはもちろん,小児や高齢者など息を止めるのが困難な患者様にも対応いたします。短時間で広範囲な撮影ができるようになったため,脳血管や大動脈,下肢の血管,骨などの三次元表示も可能です。
撮影の方法によって様々な角度の断面を見ることもできます。
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当院では,肝臓造影CTの画像を4Fの超音波室と画像のフュージョン(合成)により,より精度の高い治療を行っております。同様に6Fの血管造影室とも連動し,精度の高いカテーテルによる癌の治療も行っております。
CT画像を手術シミュレーションや手術支援ための3D‐CT作成や手術用のナビゲーションシステムに転送など,より安全性の高い治療に貢献しております。
また従来では入院をしてのカテーテルによる検査しかなかった心臓の冠状動脈の撮影もCTで撮影できるようになりました。より細かい病変の描出に医師と技師が協力して撮影しております。
今や医療では欠かせないCT診断となっておりますが,被ばく量の減少に最善を尽くすように努力しております。
令和5年度実績
- 検査件数
- 19,487件
- 患者数
- 17,416名
- 冠動脈件数
- 588件
MRI室
MRIとは,magnetic Resonance Imaging の略語です。
最大の特徴として放射線被ばくがありません。
放射線を使用せず,磁石と電磁波を用いて画像を構築しております。
当施設の装置は,PHILIPS社製「Ingenia」3.0T MRI装置と1.5T MRI装置の2台を設置しています。
MRI装置は,Digital Broadband MRを搭載し,RFコイル内でMR信号をアナログからデジタルに変換できる最先端のMR装置です。
これにより,高画質・高分解能の画像を得ることができ,検査のクオリティーが向上しております。
また,ガントリーの内径が70cmと広く空間的にゆとりがあり,少ない圧迫感で検査を受けられます。
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令和5年度実績
- 検査件数
- 7,846件
- 患者数
- 7,816名
- 乳腺検査件数
- 361件
- 心臓検査件数
- 103件
一般撮影室
一般X線撮影装置(2管球)が2室及び一般X線撮影装置(1管球)が救命センターに,回診用X線装置(救命センター・ICU/CCU・手術室・一般病棟)が5台設置されています。
病棟での回診車撮影も含め,FUJI FILM社製DR(デジタルラジオグラフィ)システムに一新しました。新方式間接変換FPD(Flat Panel Detector)により,画質低下を招く様々な因子を改善しています。また,FCRのデジタル画像処理技術をFPDにも適応し,高画質な画像が提供可能となりました。高感度,低ノイズ処理システムにより,さらに低被ばくでの撮影が可能となりました。
令和5年度実績
- 検査件数
- 39,934件
(一般撮影・回診用病棟撮影 合計)
- 患者数
- 29,670名
(一般撮影・回診用病棟撮影 合計)
骨塩定量撮影室
骨粗鬆症の診断・治療効果判定に用いられる検査です。 GE社製 X線骨密度測定装置「PRODIGY」を設置しています。
腰椎,及び大腿骨頸部の骨量を測定するDXA法(デキサ法:二重エネルギーエックス線吸収測定法)を用いた骨密度測定装置です。
骨塩定量装置 GE社製 PRODIGY Adovence
令和5年度実績
X線TV撮影室
内視鏡検査及び一般的な透視検査等にも有用で多目的使用ができる機能TV装置,島津社製「Cvision safire 17」を設置しています。大視野17×17インチのFPD搭載により,画像辺縁部まで歪のない高精細画像にて描出いたします。一度に広範囲を観察できるため撮影回数や透視時のパンニング操作を減らし術者・被検者の負担を軽減しています。
他に,X線TV装置として島津社製FPD搭載「Sonial vision G4」を設置しています。
機能TV装置 島津社製 Cvision safire 17
令和5年度実績
- 検査件数
- 870件
(X-TV室1・3 合計)
- 患者数
- 847名
(X-TV室1・3 合計)
核医学検査室
心臓用SPECT装置,汎用型SPECT装置を設置し,平成27年度にはPET/CT装置を導入しました。また,放射線科治療医師の施行によるSr-89による有痛性骨転移に於ける患者様への疼痛緩和治療を実施しています。
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心臓用SPECT装置
Spectrum Dynamics Medical社製 D-SPECT
D-SPECTのオープンチェアでの検査は,自然に座った姿勢で行います。検査時間も短く,同一姿勢を保てるため,患者様の不快感や検査中の動きの可能性を減らします。新しいCZT半導体検出器を用いて,従来型の10倍の感度,2倍の分解能,10倍のスピードを実現しています。また,少量の放射性医薬品の投与で高画質の画像を得ることができます。
汎用型SPECT装置
GE社製 Discovery NM630
多軸同時駆動で所定のポジションに移動する検出器の軽快な動き,撮影範囲の決定を容易にするベッドサイドのルーラー,患者様への負担を抑えるべく撮影時間を半減するEvolutionなど,総合検査時間を短縮する機能を搭載しました。
令和5年度実績
- 検査件数
- 1058件
(PET/CT検査を除く)
- 患者数
- 1018名
PET-CT検査室
PET(ペット)検査は,Positron Emission Tomography(陽電子放出断層撮影)の略で,陽電子を放出する放射性同位元素を含む薬剤を注射し,薬剤体内分布を画像化して診断を行います。がん細胞は正常細胞に比べブドウ糖を多く取り込む性質があり,類似した放射性医薬品18F-FDG(フルオロデオキシグルコース)を注射し,放出される放射線を画像としてとらえることにより非侵襲的に全身の糖代謝を観察することができます。更にCTと組み合わせることにより形態情報も得られ,癌の早期発見・病期診断・転移診断等に効果を発揮します。
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令和5年度実績
放射線治療
治療計画専用CTシュミレーター(GE社製)で得られた画像をもとに,治療計画装置 Varian社製「Eclipse」で,それぞれの症例にあった治療計画を作成します。
その治療計画のもとに,放射線治療装置Varian社製 リニアック「CLINAC ix」で放射線治療を施行しています。
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令和5年度実績
血管造影室
当院では検査ばかりでなく,カテーテルを利用した血行再建術や動脈塞栓術といった血管内治療(IVR)も多く行われています。 血管撮影装置は,12インチフラットパネル搭載のバイプレーン装置が2台と16インチフラットパネル搭載の装置がハイブリッド手術室に1台設置されています。
これら装置には,3D‐DSAやLCIといった最新機能があり精度の高い治療支援を行うことができます。
ハイブリッド手術室は,手術室にいながらX線血管撮影装置による血管内治療(IVR)も行える設備です。清潔な空間の中,高度で幅広い治療が可能となりました。
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令和5年度実績
- 検査件数
- 1,351件
- 患者数
- 1,135名
- IVR件数(年)
- PCI 384件 / ABLATION 182件 / TEVAR/EVAR 15件 / EVT 80件 / 肝動脈TAE 59件 / 脳血管内治療 90件 / シャントPTA 80件
- PM/ICD/CRTD
- 55件 等