リハビリテーション科概要
当科は、整形外科・リハビリテーション科専門医1名、理学療法士9名、作業療法士1名、言語聴覚士1名、看護師1名が常勤し、入院・外来患者に対するリハビリを行っています。
当科の特徴として、急性期における多岐にわたる疾患に対し積極的に介入し早期回復を目指しています。また、単に治療のみならず、疾病・障害の予防のための教育的活動、予防的治療なども積極的に行い、患者さんにとって信頼の高い、頼れるリハビリテーションを進めたいと思っております。
当院リハビリテーション科は厚生労働省の定める運動器リハビリテーション(Ⅰ)・心大血管疾患リハビリテーション(Ⅰ)・脳血管疾患等リハビリテーション(Ⅱ)・呼吸器リハビリテーション(Ⅰ)の承認を受けております。
スタッフは理学療法士9名、作業療法士1名、言語聴覚士1名、看護師1名が常勤し、入院・外来患者さんに対するリハビリテーションを行っております。また、当科では、4つの診療報酬区分けによって専門性に進める体制を整えて行っております。
1.運動器リハビリテーション
整形外科疾患術前後のリハビリテーションや保存療法としてのリハビリテーションを入院・外来ともに行っています。
また、スポーツ疾患に対してはアスレチックトレーナー(日本体育協会公認)の資格を持つ理学療法士が常勤し、段階的にリハビリテーションを行い、BIODEX(筋機能評価運動装置)、トレッドミルなどを用いて安全にスポーツや日常生活に復帰できるように評価・測定も行っています。
2.心大血管リハビリテーション
心臓リハビリテーション指導士の資格を持つ医師・理学療法士のもと、医学的な評価、運動処方、冠危険因子の是正、教育およびカウンセリングからなるプログラムを他職種協働で行っています。個々の患者さんの心疾患に基づく身体的、精神的影響をできるだけ軽減し、突然死等の心臓事故のリスクを是正し、症状を調整し、動脈硬化の過程を抑制あるいは逆転させ、心理社会的ならびに職業的な状況を改善することを目的としています。
3.脳血管等リハビリテーション
発症後早期より積極的にリハビリ介入し、早期離床・早期回復を促しています。また、回復期病院などへ円滑に移行できるように脳外科カンファレンスを2週に一度行っています。
4.呼吸器リハビリテーション
3学会合同呼吸療法認定士の資格を持つ理学療法士が常勤し、医師、看護師、臨床工学士との呼吸ケアチームにより呼吸器の早期離脱のために治療を行っております。また、呼吸器疾患の急性期だけでなく、手術による合併症を防ぐために外科術前・後からも積極的に介入しています。
各療法の特徴
理学療法(PT)
整形外科スポーツ診・健康増進クリニックとの連携によりスポーツによる障害などに対して早期復帰に向けた保存的加療および手術後のリハビリテーション、整形外科との連携により人工関節術前後リハビリテーション、循環器科との連携により再発・予後改善のための心臓血管疾患への心臓リハビリテーション、フットケア外来との連携により循環障害により下肢切断予防ための運動療法・歩行指導を積極的に行っています。
作業療法(OT)
脳血管障害、神経疾患、ロコモティブシンドローム、外傷、外科的手術などにより、日常生活に支障が出た方々に対し、身辺動作や巧緻動作、家事、仕事などを再び行えるよう練習します。また、入院による転倒リスクを減少させるため、病棟看護師と連携を取りながら、運動や環境整備についてもアドバイスします。
言語療法(ST)
主に脳血管障害による言葉やコミュニケーションの障害、高次脳機能障害に対し支援を行います。問題点を明らかにして対処法を見いだすために検査・評価を実施、必要に応じて、機能訓練のほか、ご本人や家族が症状を理解することや円滑に生活を送るための支援を行います。また、言葉に遅れのあるお子さんに対して、言葉やコミュニケーション方法の獲得をサポートします。