当院で新型コロナウイルス,オミクロン株の院内感染が確認されてから3週間強が経過しました。関連する入院患者さんの新たな感染は直近2週間で報告されておらず,院内クラスターは収束したことをご報告します。
37名の患者さんが感染しましたが,コロナ感染症は軽快しました。ご協力いただいた患者さんやご家族に御礼申し上げます。また,適切なご指導を頂いた千代田保健所にも感謝いたします。私達は,今回の院内感染の経験を検討し,適切な方策を実施してまいります。
病棟勤務の職員の感染者60名でした。これら職員は,先週から続々と現場に復帰しています。そこで8月1日より予定入院を再開し,手術や専門治療を施行しております。また本日から,東京都や千代田区と連携してコロナ感染者にも対応しはじめ,日本大学病院は,通常診療の優先および地域貢献としてのコロナ診療という本来の機能を取り戻しました。今後とも,当院の理念である“病院は病者のためにある”,すなわち“患者さんが納得し,患者さんを日常生活へ戻す治療を行う”ことを第一義として診療にあたります。
当院はいち早く,院内感染を収束させましたが,新たなオミクロン株BA2.75の流行や今後の重症者の増加が懸念されます。なによりも,いまだに都内の新規感染者数は30,000件を超えています。今後とも,外来受診あるいは入院予定の皆さんには感染防止のご協力をお願いいたします。
病 院 長 天 野 康 雄