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日本大学病院

医療関係者の方へ
ニュースレター

2018年5月号

常々、先生方の貴重な患者様を多数ご紹介下さりありがとうございます。日本大学病院では、毎月ニュースレターを発行し、紹介状の返信に同封させていただくことになっておりますが、アイセンターでは、網膜・硝子体疾患に関する最新のトピックスから当院の診療体制、ドクターの紹介など内容は様々です。過去のレターについては、当院のホームページで閲覧できるようになっております。
2018年度の診療報酬改定にて、4月1日よりOCT angiographyが「光干渉断層血管撮影」として400点で算定可能となりました。アイセンターでは2015年からOCT angiographyを導入し、多くの症例を撮影し、診断および臨床研究に活用してきましたが、今後は、算定できる疾患や算定条件などありますので、算定する場合には、患者様へご理解頂くためにも、撮影された画像の説明をしっかり行ってまいります。
OCT angiographyは、血流を画像化しているため、造影検査と同様に網膜・脈絡膜血管の走行異常、毛細血管瘤や新生血管の有無、無灌流領域を確認でき、さらに血管構造を網膜の層別に解析できるのも特徴の一つです。しかし得られた画像には様々なアーチファクトがあり、読影に注意しなければならないケースもあります。症例は、増殖糖尿病網膜症の網膜表層の画像です。この画像だけでは、<中心窩周囲に毛細血管瘤とその下方に無灌流領域を確認できます。>と読影してしまいます。しかしマニュアル操作を行い、この画像の元となっているBスキャンの画像の血流表示を確認しますと毛細血管瘤は硝子体に突出した新生血管、無灌流領域はSegmentation errorによる硝子体の部位の所見であることがわかります。
OCT angiographyは、自動層別解析の画像だけを読影するのではなく、必要あればマニュアル操作を行うことで、読影の誤判定を防ぐだけでなくより詳細な所見を確認できます。


 
     
 
OCT angiographyは、造影検査と同様の所見が得られることが期待されていますが、臨床で使用してみると造影剤を用いて描出される血管像と血流のみで描出される血管像は異なることも多いことがわかってきました。OCT angiographyに、眼底の各疾患、各病変に対する造影検査と同様の所見を求める必要はなく、OCT angiography独自の所見を確立できれば、非侵襲的に、迅速に、診断や治療方針の選択が可能となります。今後も積極的にOCT angiographyを活用し、先生方からご紹介頂いた大切な患者様を丁寧にそして迅速に診察及び加療していきます。どうかよろしくお願いいたします。

アイセンター

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