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日本大学病院

医療関係者の方へ
ニュースレター

2020年6月号

常々、先生方の貴重な患者様を多数ご紹介下さりありがとうございます。

先生方におかれましては、新型コロナウイルス感染症により、診療から日常生活に至るまで多大なる影響が生じ、大変なご苦労があるかと存じます。当院では、新型コロナウイルス感染症の院内感染防止のため、全科で急を要さない手術については延期となっており、アイセンターでも白内障や黄斑上膜など緊急を要さない疾患の手術は延期してまいりました。今後は、国内の感染拡大の収束傾向にもよりますが、院内での手術規制が緩和されれば、患者様の希望を優先にする通常の手術体制に戻してまいります。外来では、非常事態宣言の発令を受け、これまで定期診察をされていた患者様の受診の延期やキャンセルが多数あり、懸念していることがあります。1つは、安定していても再発する可能性が高い滲出型加齢黄斑変性(AMD)において、近日中に抗VEGF薬硝子体内注射の予定がなく安定されている症例については、当院あるいは、ご紹介頂いた先生方にお願いをして定期的な経過観察としていますが、受診できないこの時期に再発し、病態の悪化が進行してしまうことです。もう1つは、外出規制が緩和されることが予想される今月以降の外来予約が、5月までに受診できなかった患者様の再予約により、主治医の予約がオーバーとなり、新たな予約ができない状況です。患者様への電話対応では、自覚症状に悪化の変化がある場合は早めの受診を勧め、主治医以外でも診察を受けるように説明しています。もし、先生方の患者様で、早めに当院での診察を受けた方が良いと判断されましたら、医療連携室にお電話を頂き、主治医の予約が近日中に入らなければ、まずは、主治医以外の医師の予約を早めに取って頂けたら幸いです。早急な処置が必要と判断した場合には、主治医以外でも、適切に対応させて頂きます。あるいは、主治医の診察を早く受けられるようにします。

さて、新たな話題として、AMDの新しい抗VEGF薬についてお知らせいたします。現在、抗VEGF薬として、ルセンティス(ラニビスマブ)、アイリーア(アフリベルセプト)を使用していますが、先日、ベオビュ(ブロルシズマブ)が国内で薬価収載されました。ベオビュは、既承認のVEGF阻害薬と比べて分子量が小さく(約26kDa)、10~20倍高いモル濃度での投与が可能であり、また同程度の半減期であることから、高濃度投与による作用時間(投与間隔)の延長が期待されております。当院も参加した日本人を含む国際共同第Ⅲ相試験では、ブロルシズマブ6mg投与群はアフリベルセプト2mg群に対し、主要評価項目(最高矯正視力スコアのベースラインからの変化量(1年))での非劣性、また滲出を有意に抑制することが検証されております。またブロルシズマブ群では、1年目まで56%の症例が、2年目まで45%の症例が12週毎の投与を継続できていました。我々が、このベオビュに期待することは、ルセンティスやアイリーアを使用しても滲出が残存している症例に、滲出の吸収が得られることです。また、新規症例に対しても、投与の間隔が延長でき、結果的にトータルの投与回数が減らせることです。院内の承認を得た時点で、ベオビュの使用を開始する予定です。特に、これまで抗VEGF薬硝子体内注射や光線力学的療法などの治療を行っていない症例に関しては、データを集積し、効果を判定する必要がありますので、多くの患者様をご紹介頂けると幸いです。よろしくお願いいたします。

アイセンター

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