当院で発生しました新型コロナウイルス感染症への対応と年末年始の見込みをお伝えいたします。
最初にコロナ感染の発生を報告した9A病棟では30名の感染者を数えましたが,この4週間では新規の感染症を抑えており収束に向かっています。6名の感染者が発生した9B病棟では感染の影響を一部屋に留め,保健所の認可のもと25日より入院患者さんをお迎えすることができました。私どもは今回の経験を肝(きも)に銘じ,患者さんや職員の健康状態に気を配ります。11A病棟ではこれまで11名の陽性者が確認されました。感染経路を特定して対応したところ,他の患者さんのPCR検査は陰性でした。ただし私どもが感染の収束を判断するには,最低でもなお3週間近くを要します。
本日までに新型コロナに感染しご逝去された患者さんは6名であり,コロナ禍の中で患者さんやご家族のご期待に応えることができませんでした。医療に携わる者として残念でなりません。お詫び申しますとともに,衷心よりお悔やみ申し上げます。
人工透析の外来再開にも3週間程度は必要です。重症患者さんの救急受け入れも,コロナ感染症を事前の検査で否定してからでないと困難です。皆様にはご不便をおかけしますが,もうしばらくの猶予を頂戴したくお願いいたします。
都内のコロナ感染者は依然として増加しています。私どもは,今回の新型コロナ感染を収束させたと判断できるまで,コロナにより退院が延期となった患者さんの治療に専念します。当院の新型コロナウイルス感染症への取り組みにご理解いただき,来る新年も日本大学病院をご利用くださいますようお願い申し上げます。
令和2年12月29日 日本大学病院病院長 天 野 康 雄