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日本大学病院

医療関係者の方へ
ニュースレター

2023年11月号

日頃循環器病センターをご利用頂き有り難うございます。今回のニュースレターでは心房細動合併の虚血性心疾患の抗血栓療法についてお話させていただきます。

現在、心房細動患者の約10%に、虚血性心疾患が合併していることが知られています。その場合、心房細動に対しては抗凝固薬であるワルファリンや直接経口抗凝固薬が必要であり、虚血性心疾患に冠動脈ステントを留置する場合には抗血小板薬を2剤、安定期でも1剤は内服する必要があります。その為、最多で抗血栓薬を3種類、少なくとも2種類を内服しなくてはなりませんでした。しかしながら、抗血栓薬が増えれば増えるほど、様々な出血合併症のリスクが高くなるため、現在の2020年 日本循環器学会ガイドライン フォーカスアップデート版 冠動脈疾患患者における抗血栓療法には漫然とした抗血栓薬3剤(抗血小板薬2剤+抗凝固薬1剤)の継続は非常に出血のリスクが高く危険であることが明記されております。そして、現在では2019年に日本から発表されたAFIRE試験から心房細動を合併する虚血性心疾患患者に対しては、冠動脈ステント治療から1年経過し安定している場合には抗凝固薬単剤投与のみでも可能となっています。しかしながら実臨床では抗血小板薬を完全に中止して、抗凝固薬単剤にできる心房細動合併の虚血性心疾患患者の判別は難しいことが多く、そのまま抗凝固薬と抗血小板剤の2剤併用療法としている場合が多いのが実状だと思います。

このような患者様を御担当されている場合には是非一度当院にご紹介いただき、至適な抗血栓療法をご提案させていただきたく存じます。我々、日本大学発信したPRAEDOAF研究を通して、心房細動合併虚血性心疾患に対しての抗血小板剤を中止しにくい患者様への至適な抗血栓療法を導き出しております。

心房細動と虚血性心疾患を合併している患者様や他院で一度冠動脈ステント治療を受けさらに動悸症状がある、または専門外来継続を中断してしまった患者様がいらっしゃいましたら、いつでも当院にご紹介いただけましたら心臓の精査を行わせていただきます。その後も継続して、かかりつけの先生方と併診をさせて頂きます。

何かありましたらお気軽に循環器内科 深町大介までご紹介頂けますと幸いです。

何卒宜しくお願い申し上げます。

循環器病センター

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