急性胆嚢炎は胆嚢結石症を伴っていることが多く、腹痛、黄疸、発熱などの症状で発症します。血液検査では肝胆道系酵素の上昇がみられ、腹部超音波や腹部CTでは胆石に加え、胆嚢腫大、壁肥厚、胆泥などの所見がみられます。診断後は急性胆管炎・胆嚢炎診療ガイドライン2013にそって重症度判定を行い、治療方針を決定しています。中等症までの急性胆嚢炎では消化器外科と連携をとり、可能な限り緊急で腹腔鏡下胆嚢摘出術を行うようにしています。重症や腹腔鏡下胆嚢摘出術が困難な場合は、抗菌薬治療に加え、経皮経肝胆嚢ドレナージ術や経内視鏡的胆嚢ドレナージ術などのドレナージ術も併用しています。胆嚢結石症を合併している場合は急性胆嚢炎が落ち着いた後に、待機的に腹腔鏡下胆嚢摘出術を行っています。
急性胆嚢炎(CT)
経内視鏡的胆嚢ドレナージ術
経皮経肝胆嚢ドレナージ術