日本大学病院に通院中の皆様には，玄関口や館内での感染防止にご協力いただきありがとうございます。

このたび，緊急事態宣言が解除されたことに伴い，電話処方や長期処方を停止するとともに，今後は緊急事態宣言の発出にかかわらず電話処方や長期処方を行わないことを申し上げます。

緊急事態宣言が４回に及び，長期処方などで済ませている間に，病状の詳細な把握が困難な場合やお薬を減らせたチャンスを逸することが目立ってきました。お住まいの近くの医院にかかって頂ければ，このような事態は防げたはずです。また，多くの病院がコロナ診療のために救急医療を抑えた結果，当院の救急室を利用される地域の患者さんが急増し，医師や看護師等の負担が増しています。私達はこれら急患の対応にさらに注力する必要があります。

そこで当院は，緊急事態宣言にかかわらず電話処方や長期処方を行わないことといたしました。これらの処方の対象となられている方々の状態は安定していると思いますので，お住まいや仕事場の近くの，私達が信頼している先生方をご紹介申し上げます。ただし，病状が不安定になった場合，緊急時，各種の検査や治療の際には，優先的に診療させて頂きます。

当院の理念である“病院は病者のためにある”は，“患者さんが納得のいく治療を行う”ことです。対面での診察や治療の必要性が少ない状態は，日常生活におおよそ戻られた状態であり，お近くの医院などでの体調・処方管理が適切です。どうぞこの度の私達の対応にご理解を頂き，かかりつけの先生方と相談されながら当院をご利用頂きたくお願い申し上げます。

令和３年１０月１日　　病院長　天　野　康　雄