ニュースレター3月号(脳腫瘍・頭蓋底センター)は花島医師が担当しました。https://www.nihon-u.ac.jp/hospital/relation/news/
良性でも命に関わる?脳腫瘍
〜脳腫瘍・頭蓋底センター合同カンファレンス〜
日本大学病院脳神経外科では、摘出の難しい頭蓋底腫瘍に対しても積極的に手術治療を行っています。
ご紹介頂く患者さんの中で特に多いのが有病率の高い良性腫瘍、特に髄膜腫です。良性腫瘍と言っても髄膜腫には様々な亜型、遺伝子異常、増殖能、発生部位が存在し、一般的な方法で摘出が可能なものから摘出難度が非常に高い腫瘍もあります。
頭蓋内は閉鎖空間であり、良性腫瘍であっても術式、摘出の程度、合併症の可能性等を十分に検討した上で治療に臨む必要があります。それぞれの患者さんの詳細な治療方針の検討は、脳腫瘍・頭蓋底センターカンファレンスで、脳神経外科、耳鼻咽喉科、歯科口腔外科、麻酔科、放射線科のそれぞれの専門知識を有する5科により、術前の臨床診断から、摘出の程度、麻酔方法、実際の術式、術後補助治療に関する検討を行います。
頭蓋底手術では各科の連携が不可欠で、各科が緊密に連携し、手術、術後の管理を行っているのが当院の特徴です。術後の診断についても、脳や神経、髄膜等に由来する腫瘍病理は専門性が高い分野ですが、病理診断科による確実な術中迅速診断と永久標本での病理診断を行っています。髄膜腫に関しては、それらの確実な診断に基づき、放射線療法や術後補助療法を選択します。
日本大学病院では診断から手術、術後補助療法まで複数科のエキスパート医師が連携して方針を検討することで、患者さんが安全に安心して治療を受けられる体制で臨んでいます。