この度,当院手術室内で保管している筋弛緩薬(エスラックス)の紛失という事案が発生しました。
厳格なルールのもと,薬剤の管理には細心の注意を払っておりましたが,このような信頼を損なう事態を引き起こしたことに関し,深くお詫びを申し上げます。
(薬剤紛失の概要)
平成28年11月19日(土)に,同月21日(月)に手術が予定されている患者11名分の筋弛緩薬(エスラックス)を薬剤部から看護師が受け取り,手術室のコントロール室内にある鍵付き冷蔵庫に保管しておりました。同月21日(月)午前7時30分頃から,麻酔科医師が手術予定に合わせて,各患者に用いる筋弛緩薬(エスラックス)を鍵付き冷蔵庫から,毎回施錠を解いて取り出して使用していました。こうした中で,同日午前9時30分頃に,手術予定の患者の麻酔準備をするために,麻酔科医が施錠されていた冷蔵庫の鍵を開けたところ,当該患者のために準備していた筋弛緩薬(エスラックス50mg)3本が紛失していることが判明しました。
直ちに麻酔科医師・看護師にて各手術室における筋弛緩薬(エスラックス)使用患者の氏名・薬品名などを確認しましたが,薬剤の取り違いはありませんでした。また薬剤部にも返品されていないか確認をしましたが,筋弛緩薬の返品はありませんでした。さらに,一般ゴミ・医療廃棄物内の捜索を行いましたが,発見できませんでした。なお,捜索時点で一般ゴミについては既に業者による回収がなされておりました。
(薬剤紛失判明後の対応)
当院では,速やかに神田警察署へ薬剤紛失の届出を行い,また22日(火)には,東京都福祉保健局へも報告を行っております。引き続き,関係各署と連携を図りながら,再発防止に努める所存です。今回のことを重く受け止め,当面の緊急対応として,日曜・祝祭日を挟む手術においても筋弛緩薬は手術当日に薬剤部から受け取ることとしました。また,薬品用冷蔵庫専用の防犯カメラの設置についても検討をしております。
当院としましては,より厳重な薬剤管理を行い,患者様やご家族様に安心して頂ける医療環境の提供に努めたいと考えております。