総合診療センター泌尿器科の紹介です。当科では「体に優しい、低侵襲な治療」「機能温存」を心掛けております。通常の外来での内視鏡検査も積極的に体に優しい軟性鏡を用いて検査しております。私五十嵐智博 (泌尿器科病棟医長)の診察日は水(午前)・木(午前、午後).第1、第3土(午前)です。日本大学病院泌尿器科の特徴を今回は前立腺疾患に的をしぼり紹介いたします。
● 早期の前立腺癌症例については内視鏡を補助的に使用しながら可能な限り小さな切開で前立腺を摘出する腹腔鏡下小切開前立腺悪性腫瘍手術(ミニマム創手術)を行っています。また板橋病院で行っているロボット支援腹腔鏡下根治的前立腺摘除術についても、ご希望があれば板橋病院に紹介可能です。一方、進行していて手術療法などの根治療法が適応とならない場合でも、ホルモン療法や化学療法を積極的に施行しております。また前立腺癌の病状に着目するだけではなく、一日も早い自宅での日常生活に戻れるよう、医療ソーシャルワーカー、そして地域医療連携の支援のもと患者の心に叶う生活が送れるようチーム医療を心がけております。
● 前立腺肥大症の治療は、α-1阻害薬の登場により20年以上前に、大きな転換期をむかえました。しかし前立腺肥大症が、根本的に改善するわけではありません。排尿困難が一度は改善したものの、既存する疾患の悪化、あるいは加齢により、排尿困難が増悪し、カテーテルライフを余儀なく送る方もいます。しかし私どもの行っている前立腺肥大症の手術、HoLEP(経尿道的ホルミウム レーザー前立腺核出術)は、従来のTURPと比較して、出血が少なく体に優しい手術です。今後カテーテルライフになりそうな大きな前立腺肥大をお持ちの方は一度検討されてみてはいかがでしょうか。開腹して摘出しなければならなかった大きな前立腺に対しても内視鏡的に体に優しく治療できます。