救急科は,2次救急の救急外来と3次救急の救命救急センターを担当しています。特徴を紹介させていただきます。
【救命救急センター】
救命救急センターの歴史は,昭和53年に東京都内で6番目の三次救急施設として救急医療センターを開設し,平成3年に救命救急センターに移行しました。千代田区で唯一の救命救急センターであり,これまでの40年間に30,000人以上の重症な患者を収容し治療した実績があります。当救命救急センターの特徴は,緊急の初期治療のみだけではなく,集中治療に重点を置いています。例えば院外心肺停止例に補助循環[経皮的心肺補助(PCPS)や大動脈バルーンパンピング(IABP)など]を用いた治療や蘇生後症例に対して脳低温療法を積極的に行い,心肺停止例の社会復帰の向上につなげています。その他,重症の慢性腎不全例に対する緊急透析治療も24時間対応しております。感染症(敗血症)や虚血再灌流障害などの集中治療や単臓器だけではなく,全身,そして多臓器に及ぶ障害に対する集中治療に対応しております。当科は,各科の協力のもと各分野から専任医師が業務を担当しており,様々な疾患の治療に対応しています。
【救急外来】
平成20年から日勤帯(8:00~18:00)での救急車で来院される患者の救急外来も担当しています(整形外科,小児科,耳鼻咽喉科,眼科は除く)。中等症で救急車が必要な患者が受診され当院に紹介された際には,当科が初期治療を担当いたします。搬送先にお困りの際には,救急外来までご連絡していただければ対応いたします(内線PHS:5546,内線3150)。
【災害医療】
災害拠点病院,東京DMAT指定病院である当院の中で当科は,職員に対して,災害医療についての知識の向上への取り組みや災害医療への参加を目指す職員に対しての支援を行っております。毎年11月に行われる院内の大規模災害時訓練の準備として様々な講習会を開催しております。最近では,日本大学危機管理学部とともに災害時の対応についての協議を行っております。また,災害医療への参加を希望される職員に対して,毎年,東京DMAT隊員や日本DMAT隊員の資格を得るために職員を東京都に推薦しております。最近参加した災害訓練の写真を掲載します。
いつ起こるかわからない災害に対して,発災時に少しでも安心して医療が受けられるように日々努力をしております。