本年度より日本大学病院放射線科に赴任しました天野康雄です。宜しくお願い申し上げます。放射線科は総合診療センター内にありますが、各診療科や院外の病院・医院からさまざまなご依頼を頂戴しています。当科の役割は放射線治療と画像診断に大別されます。
放射線治療は、坂口雅州(さかぐち まさくに)医師が担当しています。放射線治療は手術と化学療法(抗がん剤)に並ぶ癌治療の柱です。当院では内視鏡で早期癌を治療したり、小さな開腹手術で癌を摘出したり、抗がん剤を上手に使ったりする先生達が活躍しています。それでも放射線治療には体への負担が少ない、容姿を変形させない、副作用が少ないなどのメリットがあります。また当院は便利な立地にあり、外来通院や紹介医院に通いながら、放射線治療を無理なく受けて頂けます。ほぼ毎日、各診療科から患者さんを紹介して頂き、放射線治療を行なっています。現在ではCTによる病変の確認やコンピュータ・シミュレーションを用いた精度の高い治療が行われ、癌の制御率や除痛効果が向上しています。
放射線科のもうひとつの専門的な役割は、画像診断です。私・天野と日高史貴(ひだか ふみたか)医師、禹潤(う じゅん)医師の3名を中心に担当しています。我々の役割は、CT、MRI、PETなどの画像の質を放射線技師ともに改善すること、およびその画像を読影して結果を主治医に報告することです。主治医の先生方は患者さんの症状から予測して画像をみますが、放射線科医は臨床情報に加えて客観的な立場から読影します。最近のCTやPETは沢山の臓器や病変が写っており、主治医の専門外の部分も含めて隅から隅まで、最近の研究成果も踏まえてみていきます。主治医の眼に加わる、病院の“第二の眼”と言えます。なおPET検査では、03-5577-3541の専用電話で紹介患者さんの予約を積極的に承っています。
きたる9月24日の当院の公開講座を放射線科が担当いたします。ホームページを御高覧いただくとともに、ぜひ公開講座にもお越しいただき、日本大学病院が二重三重の体制で、医療に取り組んでいることを知って頂きたくお願い申し上げます。