平素より総合診療センター 小児科に患者さまをご紹介いただき、ありがとうございます。小児科外来の診療と私の専門とする先天代謝異常症についてご説明させていただきます。
小児科外来は7階にあります。かわいい動物の絵と日本語と英語で小児科外来と書かれたガラス戸がありますので、そこをあけていただくと小児科外来です。給湯設備のある授乳室やオムツ替えができるトイレも小児科外来内
にございます。待合室の木製の本棚に絵本を置き、診察室や処置室には楽しい絵やカーテン、おもちゃを配置するなど、患児とご家族のご不安が少しでも和らぐよう明るく楽しい雰囲気を作るよう心がけています。さらに、児の状況と年齢により、処置時のディストラクションや予定採血での疼痛緩和薬使用、プレパレーションも行っており、ソフト面も充実しています。診察室は一般の診察室に加え、感染対策のための陰圧設備を備えた隔離室や大きな机のある説明室があり、児の状態と診察内容にあわせて使用しています。
小児科では、ほぼすべての分野にわたり幅広く診療を行っており、救急疾患が多い小児の特性上、感染対策も兼ねて、原則として午前は一般外来、午後は専門外来や予防接種・乳児検診とさせていただいております。おかげさまで、多くの外来患者様に受診いただいており、上記の診察室は午前、午後ともフル稼動です。急患の患者様は午後も随時対応しておりますが、あらかじめご一報いただけますとスムーズにご受診いただけますので、ご協力を賜れればありがたく存じます。また、初診の患者様は、状況や専門分野により、専門外来を直接受診いただく場合と、まずは一般外来を受診いただき診察した上で一般外来担当医から専門外来の予約を入れさせていただく場合があります。ご不明な点は遠慮無くご相談ください。
最後に、私の専門とする先天代謝異常症についてご紹介いたします。先天代謝異常症というと非常に稀な病気で乳幼児期に発症し日常診療では滅多に遭遇しないと思いがちですが、症状は多彩で、成長異常(低身長、過成長)、発達の遅れ、反復性の嘔吐、運動後の筋痛やCKの上昇、感冒で採血した際の肝機能異常の遷延などから診断される例も年齢を問わず多くあります。最近はピボキシル基抗菌薬使用による二次性のカルニチン欠乏も話題となりましたが、同様な感染と経口摂取不良のエピソードで一次性のカルニチン欠乏や先天代謝異常症が発見される場合もあります。先天代謝異常症の診療は疑うところから始まります。月曜午後と金曜午前・午後に専門外来を開設しておりますので、診療で疑問に思われた際には、お気軽にご相談ください。
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