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日本大学病院

医療関係者の方へ
ニュースレター

2017年2月号

今回は当院における循環器救急医療体制についてご報告させていただきます。

緊急度・重症度の高い循環器疾患患者の治療を担当する部門がCCUです。Coronary Care Unitの略称であり、急性心筋梗塞を代表とした冠動脈疾患の緊急対応および集中治療を担当することを目的に、1961年に英国で初めて誕生した部門です。現在までに日本の総合病院・救急指定病院の多くにCCUが設置されていますが、当院では救命救急センターの前身である救急医療センターが開設された1978年にCCU部門が開設されました。これにより同年に発足された東京都CCU連絡協議会(CCUネットワーク)の初回加盟13施設の1つとして名を連ねることになりました。

以降当院CCUでは、循環器内科・心臓血管外科・救急科などとの連携を強化し、冠動脈疾患のみならず急性心不全、重症不整脈、大血管疾患、心停止蘇生後症候群などの緊急治療や集中治療にも尽力してまいりました。このようなCCUを「Cardiovascular (intensive) Care Unit/心血管集中治療部門」の略称であると説明されることも珍しくありません。また腎代替療法が必要な急性腎障害や敗血症などの治療も数多く担当してまいりました。これは高齢社会を背景に、多様化する疾病構造にも対応できるCCUへのニーズが高まったことが要因の一つと考えられます。

そのため現在では東京都内の約70施設にCCU部門がありますが、当院では以前と変わらず年間250~300例の治療を担当しております。

2014年10月に新病院に移行してからは、当院に心臓リハビリテーション部門が新設されました。様々な医療スタッフが連携して、プログラム化された包括的な管理・指導を外来患者や入院患者に行っております。CCUに入院中の患者も例外ではありません。より重症の患者には理学療法士が中心となって呼吸リハビリ(肺理学療法)や運動器リハビリ(サルコペニア予防や離床・歩行訓練)を、一般病棟への転床が間近な状況にある患者には理学療法士による運動療法(無理のない有酸素運動が中心)に加え、様々な職種のスタッフが2次予防に向けた指導を行っています。超急性期の段階から一般病棟や外来での管理への準備を始めることで、患者の治療アドヒアランス向上に寄与していると実感することが少なくありません。一般病棟の主治医や外来主治医(当院医師や近隣の開業医の先生方)へスムーズに治療を引継ぎ、最終的には生命予後の改善やQuality of life (生活の質)の向上につなげることも、私たちの役割の1つであると考えております。

このように、CCUでは緊急対応に全力を注ぎ、救命だけを意識した管理に留まらず時間軸を意識した管理・教育にも配慮できる医療スタッフの育成に努めています。CCUは渡邉、古屋、松﨑が主に担当しておりますが、当院循環器内科のすべての医師が同じ志をもってCCUに協力しておりますので、緊急症または重症と判断される(心血管疾患)患者に遭遇されましたら、当院循環器内科にご用命ください。

循環器病センター

診療受付時間

初診の方
月〜金曜日
/
土曜日
再診の方
月〜金曜日
/ 午後は予約診療のみ
土曜日

休診日

日曜日・祝日,日本大学創立記念日の振替休診日(10月5日),年末年始(12月30日〜1月3日),ゴールデンウィーク(5月3日〜5月6日)

住所

〒101-8309 東京都千代田区神田駿河台1-6 Google Map