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日本大学病院

医療関係者の方へ
ニュースレター

2019年7月号

盛夏の候、ますますご壮健のこととお慶び申し上げます。
平素より貴重な患者様をご紹介いただき、誠にありがとうございます。
当院ではより専門的な診察と治療の提供を目的に専門外来(血管閉塞外来、手術外来、神経外来、黄斑外来)を設けており、毎週木曜日の黄斑外来を担当しております若月優と申します。黄斑外来では中心性漿液性脈絡網膜症や加齢黄斑変性をはじめとする黄斑疾患を中心に診察を行い、一般外来では、下記に解説させて頂く近視性牽引黄斑症(myopic traction maculopathy:MTM)などの診察、手術を行っております。
今回は、黄斑部疾患の中でもあまり聞きなれないMTMについてご紹介いたします。MTMは2004年にPanozzoらにより提唱された強度近視眼での牽引に伴った黄斑病変を示す総称です。具体的には近視に伴う網膜分離,網膜上膜,硝子体黄斑牽引,黄斑円孔などが挙げられ、診断基準は(図1)に示すとおりです。


早期の手術介入が病状の進行抑制になるとされる一方、視力が良好な例や自覚のない例もあることや術後黄斑円孔形成のリスクもあることから適切な時期での手術介入が重要となります。近年ではOCTを用いた病態評価により進展の予防がある程度は可能になってきており、当院でもOCTを用いて病態を下記の3種に分類し手術適応を定めております(図2)。



剥離・円孔型は手術適応となりますが、分離型では数年を経ても進行しない例や数カ月で黄斑円孔に進行する例もあり、注意が必要です。最近の報告では網膜外層の乱れや分層裂孔を生じると病態が進行することが知られており、定期検査では特に網膜外層の変化に留意していただきたく存じます(図3)。



分離の丈が500µmを越えると外層に異常をきたすとの報告もあり、分離丈の増大(≧500μm)、自覚症状の悪化、網膜外層の所見変化などを認めた際はご紹介いただければ幸甚です。
簡単ではございますが、日々の診療に少しでもお役立ちできれば幸いに存じます。
酷暑の折から、くれぐれもご自愛くださいませ。

アイセンター

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