駿河台日本大学病院から日本大学病院へと名称が変わり早5年が経過しました。
皮膚科は私を含め常勤医師2名を中心として、外来診療および入院診療を行っております。
外来診療では通常診療に加え、腫瘍外来、光線外来、アレルギー外来、レーザー外来を専門外来として設けており、それぞれ担当医師が専属して治療・検査にあたります。
腫瘍外来では粉瘤、脂肪腫、色素性母斑(ほくろ)などの良性腫瘍から、悪性黒色腫を初めとする皮膚悪性腫瘍の診断、治療を行っております。検査では、皮膚生検、ダーモスコピー検査、皮膚超音波検査、MRI、PET-CTなど各種画像検査を積極的に行い、治療では多くの経験を持つ医師が執刀しています。
光線外来では乾癬・皮膚リンパ腫・アトピー性皮膚炎などに対するNarrow band UVBをはじめとした紫外線治療を中心とし、近赤外線照射光線治療器(スーパーライザー)による治療も導入しております。また紫外線、可視光線の光線過敏性試験も行います。
アレルギー外来では血液検査(IgE RASTなど)、プリックテスト、金属パッチテストを含めた各種パッチテスト、DLST、内服誘発試験などの手法を用いて、即時型アレルギー、金属アレルギー、接触皮膚炎、薬疹などのアレルゲンの検索、特定を行います。
レーザー外来はQスイッチルビーレーザー、アレクサンドライトレーザーを用いた老人性色素斑を中心とした自費診療も行っています。また、院内製剤として美白作用のあるハイドロキノンも用意しています。
生物学的製剤も積極的に導入し、尋常性乾癬、関節症性乾癬、化膿性汗腺膿瘍、アトピー性皮膚炎、慢性蕁麻疹などの難治例に対する有効な治療効果を得られています。
入院診療では壊死性筋膜炎などの重症感染症、自己免疫性水疱症、膿疱症、重症薬疹などから、帯状疱疹、蜂窩織炎、難治性潰瘍、アトピー性皮膚炎の教育入院など幅広い治療を行っています。ステロイド抵抗性の自己免疫性水疱症に対しての血漿交換療法、免疫グロブリン大量静脈内投与や難治性潰瘍に対する陰圧閉鎖療法なども行っています。また入院による手術室手術では、皮弁形成術、植皮術、人工真皮を用いた欠損創の治療も行います。
当科では、大学病院の責務として教育、学会活動、研究にも力を入れており、より良い医療を行えるよう日々努めております。今後ともよろしくお願い申し上げます。