新型コロナウィルスによる影響で大変な状況で、ご苦労はいかほどかと拝察致します。循環器内科外来医長の菊島です。当科は胸痛や動悸、呼吸困難といった胸部症状のある患者さんや高血圧・脂質異常症などの慢性疾患をお持ちの患者さんの診断や治療を行っています。
2020年10 月号のニュースレターで谷健診センター長が述べたように新型コロナウイルスが循環器疾患に影響を与えているとの報告が見られます。循環器疾患は動脈硬化を基礎とする疾患(脳血管障害、冠動脈疾患、末梢動脈疾患、大動脈瘤など)が同時多発的あるいは広範に存在することが特徴です。これは単に 心臓病というよりも、「血管病」と称するのが病態に即しているかもしれません。高血圧などの基礎疾患を持つ方は動脈硬化も進展していることが多いため重症化しやすいと考えられています。
循環器内科外来は循環器病センターの窓口として、特に虚血性心疾患の的確な診断と治療を救命救急センターと連携し行っています。また、退院後は再発予防のための薬物治療・心臓リハビリテーション、急性および慢性心不全に対する治療を行っています。
不整脈に対しては、動悸や頻脈、徐脈の精査から各種治療を行います。頻拍症に対するカテーテルアブレーションや徐脈に対するペースメーカー植込み、心不全に対する各種デバイスの受け込みなどを行っており、近年は特に心房細動に対するカテーテルアブレーションに力を入れています。外来、または短期入院で心筋シンチや冠動脈CTを行い適応を正確に判断し安全に施行できるようにしています。他に病状の落ち着いた心不全の患者さんの治療や検査も外来で行っています。ひとりひとりの患者さんに最適な診断と治療を提供するよう今後も努力していきます。さらに当院では血液透析も循環器内科が担当しており血液透析中の患者さんの様々な疾患にも対応いたします。
検査部門では心エコー・腹部エコー・内視鏡検査・放射線検査(CT、MRI、シンチカメラ)は医療連携室への電話にて検査のみの予約も受け付けております。併せて是非ご利用ください。今後更に診療内容を充実させて行きますのでこれからもどうぞ宜しくお願い致します。
開業の先生方も新型コロナ感染症で医療経営に相当の痛手を受けたと思います。当院では逆紹介を推進し、また予約診療により待ち時間の短縮を行うことで待合室の密を減らしていく取り組みを行っています。新型コロナ感染症が猛威をふるう中ですが循環器内科として適切に確実に診療を行っていくことが最適と考えています。