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日本大学病院

医療関係者の方へ
ニュースレター

2021年4月号

(婦人科)

総合診療センター婦人科をご紹介いたします。当科では40年にわたって内視鏡を中心とした婦人科手術を幅広く行ってきた歴史があります。

良性腫瘍(子宮筋腫・卵巣腫瘍・子宮内膜症など)は90%以上を腹腔鏡手術、子宮鏡手術で治療しています。年間手術件数は300件以上に及び、日本産科婦人科内視鏡学会腹腔鏡技術認定医、子宮鏡技術認定医が複数名いる中で、腹腔鏡・子宮鏡・卵管鏡手術が安全に実施されています。過多月経に対する子宮鏡下マイクロ波子宮内膜焼灼術(MEA)もよい治療成績をあげています。

不妊症に関しては子宮卵管造影検査から卵管閉塞部位を確認後、腹腔鏡下ならびに卵管鏡下卵管形成術を施行する確実な治療法を優先しています。希望者には卵管鏡下卵管形成術単独も可能です。現在、体外受精は行っておりません。流産手術に対しては、不育症予防の目的で子宮内膜を愛護的に扱うMVAシステム(手動真空吸引法)を導入しています。

子宮脱・経腟膀胱瘤・直腸瘤に対しては腟式子宮全摘出術、native tissueを利用した前後腟壁形成術を基本として、Manchester手術、Le Fort手術等も行っています。

 悪性腫瘍はガイドラインに従った治療法を行います。子宮頸部上皮内癌、高度異形成に対する円錐切除術は主にcold knife、高周波電気メス(LEEP)を使用しています。子宮頸癌IA~IIB期では広汎子宮全摘出術(原則的に植物神経温存)まで施行していて、術前化学療法から術後補助療法として放射線治療や同時化学放射線療法を行っています。子宮体癌や卵巣癌では初期の妊孕性温存手術から進行例では内性器全摘出術、大網切除術、骨盤内リンパ節郭清術、傍大動脈リンパ節郭清術までの根治手術を施行いたします。悪性腫瘍手術でもほとんどが自己血輸血のみで対応可能です。術後のリンパ浮腫には慎重な予防策と管理を行っています。化学療法や放射線療法においてもQOLを考慮して外来での化学療法を取り入れています。

手術の予約は患者様のご予定を優先しており、2~3ヶ月後の日程となります。ただし、悪性腫瘍やその疑いがある場合、挙児希望や不妊症治療中で手術を急ぐ場合などでは1ヶ月以内に手術日程を調整いたしますので、どうぞお申し付けください。

  急性腹症(卵巣腫瘍茎捻転、異所性妊娠、卵巣出血など)の受け入れは迅速に対応させていただきます。緊急手術の場合でも内視鏡で対応いたします。緊急時には直接婦人科スタッフにご連絡ください。また、診断・治療に迷われる状況がありましたら、何なりと御依頼下さい。丁寧に対応させていただきます。

 異所性妊娠に関しては当院の特殊な治療としてアルコール注入固定法があります。これまで頸管妊娠20例以上経験していますが、全例子宮温存が可能であり、その後に無事妊娠出産された方も数名いらっしゃいます。

 受診の際は、患者様から直接予約センターにお電話して予約していただくか、急ぐ場合には直接、医療連携室または婦人科スタッフにご連絡をいただきたく存じます。

今後も病診連携を密にして尽力いたしますので、よろしくお願い申し上げます。


内科系・外科系診療科

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住所

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