レディースセンター【皮下注ボディポッド(自動投与デバイス)について】
治療を目的とした周術期化学療法では、計画された標準治療を完遂することが重要であり、近年では、再発・死亡リスク減少を期待して治療強度の高い化学療法が浸透しています。一方、化学療法に伴う発熱性高中級減少症(FN)は生命を脅かす重大な副作用であり、FN発症による治療の減弱は予後低下にもつながります。
FN発症抑制を目的として、持続型G-CSF製剤であるペグフィルグラスムが2014年11月より日本で承認されました。FN発症率が20%以上のレジメンを使用するとき、FN予防を予防するためにG-CSFの一次予防投与が推奨され、化学療法施行後24-72時間後に投与されるようになっています。
2022年12月より皮下注ボディポッド(自動投与デバイス)が発売され、当院では2023年4月より18件(患者数7名)に投与されました。現在のところトラブルなく、安全に投与ができています。ボディポッドは化学療法終了後に皮膚に装着することで27時間後に自動でペグフィルグラスムが皮下注されます。これにより外来に受診することなく投与が可能となっています。