本年4月よりアイセンター病棟医長を拝命いたしました、服部隆幸と申します。
平成7年に日本大学医学部卒、入局は日本大学板橋病院眼科で、横須賀市立市民病院、国立病院機構災害医療センター、社会保険横浜中央病院と、関連病院出向など、国公私立系の関連病院を7年近く勤めて参りました。その後、網膜硝子体手術の研鑽を目的に、駿河台日本大学病院へ活動の場を移し、現在に至っております。
さて、本年4月に日本眼科学会が開催され、日本大学病院アイセンターからも、日頃の臨床の結果として多数の演題を発表することができました。代表演題につき、ご紹介いたします。
抗VEGF薬時代のレーザー治療update 森隆三郎医師
サマリー;
近年,中心性漿液性脈絡網膜症(CSC)と加齢黄斑変性(AMD)に対して光線力学的療法や抗VEGF硝子体注射が行われるようになり、病巣が中心窩から離れた部位でもレーザー光凝固が選択されないケースもあるが症例によっては、行うべき治療法である。CSCでは、蛍光色素漏出点の検出が重要であることと、updateとして脈絡膜新生血管(CNV)との鑑別にはOCT angiographyが有用であることを症例を提示し解説した。AMDでは中心窩外のCNVに対するレーザー光凝固について、治療後の暗点の問題点について解説し、updateとして治療前は、蛍光眼底造影検査だけでなくOCTangiographyも参考にし、これまで行われてきた病巣周囲の健常部堤防状凝固を最小限にするなど解説した
難治網膜疾患に対する前嚢・後嚢移植の2症例 中静裕之医師
サマリー;
Pit黄斑症候群に対し前嚢をPit上に、黄斑円孔網膜剥離に対し後嚢を黄斑円孔上に自家移植し良好な経過を得た2症例を報告し、新たな治療法として注目された。
軟性ドルーゼンと脳内アミロイドβの関連 正田千穂医師
サマリー;
加齢黄斑変性の前駆病変である軟性ドルーゼンと、Alzheimer’s病患者の脳神経組織に特徴的な老人斑とには同じくアミロイドβが蓄積していることから、両者の蓄積量の関係と、Alzheimer’s病早期診断のバイオマーカーとして軟性ドルーゼン定量が有用である可能性について、当センターの北川順久とともにパイロットスタディで示した。今後さらに症例数を増やした検討を進めたい。