新規抗VEGF薬(アイリーア8mg)につきまして
常々、先生方の貴重な患者様を多数ご紹介いただき誠にありがとうございます。
今月は、黄斑疾患専門外来を担当している河野が担当いたします。
さて、当院において2024年5月より抗VEGF薬(アイリーア8mg)が採用となりました。
適応は中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性(nAMD)および糖尿病黄斑浮腫(DME)で、本承認はnAMDを対象としたPULSAR試験およびDMEを対象としたPHOTON試験の結果に基づいています。初期の4週ごと投与(導入期)の後、維持期に12週または16週ごと投与したアイリーア8mg投与群は、維持期の投与間隔が8週間に固定された従来のアイリーア(2mg)投与群に対し、主要評価項目である48週目の最高矯正視力(BCVA)文字数の変化量において非劣性であることが示されておりより高い治療効果や持続性が期待されます。
(https://www.santen.com/ja/news/2024/2024_1/20240118)
当院では現在、主に既存の抗VEGF薬で効果が不十分で治療間隔が延長できない難症例や、病勢の強い所見に対し投与を開始しております。また、これまで無治療の症例に関しては、治療効果の臨床研究を始めております。先生方の患者さまでこれらの適応となりそうな症例がございました当院にご紹介いただけたら幸いです。
今後も網膜硝子体疾患に強い病院として一丸となって取り組んでまいりますので、引き続きよろしくお願いいたします。