日本大学病院消化器外科のご紹介
日本大学病院消化器外科の寺本賢一と申します。私は、主に肝胆膵疾患、大腸疾患の手術を担当しております。これまでは医局の方針にて、肝胆膵外科に関する症例はすべて日大板橋病院に紹介し、板橋にて手術をすることとなっていたのですが、2020年10月に日大板橋病院からの勤務移動に伴い、2020年12月より、肝胆膵外科に関する手術も駿河台日大病院にて行うようになりました。
2020年12月より現在まで、肝切除32例、膵体尾部脾切除18例、亜全胃温存膵頭十二指腸切除9例、残膵全摘2例、肝床切除3例、腹腔鏡下胆嚢全層切除2例、胆嚢全層切除1例、膵頭部温存十二指腸切除1例、肝外傷1例と少しづつではありますが、手術症例実績を積み重ねております。再肝切除や、膵体尾部脾切除後の残膵再発(IPMC/Intraductal Papillary Mucinous Carcinoma/膵管内乳頭粘液性癌)にて膵全摘なども行っています。
食道癌に関しては縦隔鏡+HALS(Hand-assisted laparoscopic surgery/用手補助下腹腔鏡手術)の手術にて、胃、結腸・直腸癌に関しては腹腔鏡下にて、ガイドラインに則して適応症例に対してほぼ全例、鏡視下手術で行っておりますが、肝胆膵外科分野に関しては、根治性や合併症、再建法に関してまだまだ課題が多く、鏡視下では難しい面があると考えており、開腹手術にて当科では行っています。肝切除に関しては胆汁漏ゼロを更新中で、在院期間も10日~2週間以内に退院されています。
また腹部救急疾患である、急性虫垂炎、急性胆嚢炎、絞扼性腸閉塞、胃・十二指腸潰瘍穿孔、大腸穿孔なども応需し、緊急手術など対応しております。
当院は大学病院の称号ではありますが、医局員が20~30人在籍するなどの大所帯ではなく、当科は、山下裕玄教授を中心に計7名とかなり少人数の医局ではあるのですが、経験豊富な精鋭ぞろいにて、診断から治療までエビデンスに基づいた適切な治療を行うべく、日々研鑽を積んでおります。癌化学療法に関しても、外来化学療法室にてガイドラインにて推奨されたレジメンはすべて行えるように準備しております。
今後ともよろしくお願いいたします。