手の外科手術における局所麻酔下での手術領域の拡大
平素より多くの患者様をご紹介いただきありがとうございます。
整形外科センターの白石 紘子(しらいし ひろこ)と申します。令和6年10月より、日本大学病院に勤務となりました。これまでは主に、関連の市中病院に勤めておりました。整形外科センターでは、手の外科や一般外傷を中心に診療させていただいております。手術適応の外傷をご紹介いただくことが多く、手術室や麻酔下の先生のご協力のもと、可能な限り早期に手術が行えるよう努力しております。
当院では、手の外科領域の手術において、全身麻酔で行う手術は、手術前日に入院いただき、翌日以降退院を調整、ブロック麻酔で行う手術は、手術当日に来院していただき、翌日以降退院調整、局所麻酔で行う手術は、日帰りで行っております。
特に手指以外の外傷、主に骨折の手術は全身麻酔、もしくはブロック麻酔で施行してきました。近年、WARNT(wide awake local anesthesia no tourniquet)での手術適応が拡大されてきており、当院でも積極的にとりいれております。
具体的には、伸筋腱断裂の腱移行や、中手骨骨折の観血的整復固定術などをWALANTにて施行しております。メリットとして、手術中に手を動かしながら、機能を確認できることはもちろん、日帰りで手術が可能であることも、重要と考えております。土地がらもあり、仕事や学業で忙しい方が多く、日帰り手術を望まれる方も多く見受けられます。生活背景なども考慮しながら、よりよい医療の提供を目指し、精進していきたいと思っております。
最後になりますが、本年もご高配を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。