放射線科では,最新鋭のマンモグラフィを導入し,診療・検診を支援しています!
日本大学病院には乳腺外科医、乳腺画像を専門とする放射線科医、乳腺病理を専門とする病理診断医がそろっています。その当院に昨年の5月に世界最新鋭のマンモグラフィ装置(MAMMOMAT B.brilliant、シーメンス社)がいち早く導入されました。この装置を用いた放射線科の取り組みをご紹介します。
乳がんは成人女性の9人に1名が罹る、女性にとって最多の悪性腫瘍ですが、がん検診や早期発見の取り組みが進めば、乳がんによる死亡率は徐々に減少すると考えられています。しかし、日本の乳がん検診受診率は40%台と、主要先進国の80%程度に比べて低く、私たちは検診受診を広く呼びかけています。パートナーやお子さんたちも、40歳以上の女性には乳がん検診を勧めてください。
当院は最新鋭のマンモグラフィ装置を用いて、乳房を薄い断層画像で詳細に観察できるトモシンセシス(図1)を数多く撮影しています。装置の明るい外観(図2)、乳房を圧迫した際の痛みを最低限にした柔らかな圧迫板、わずか5秒で撮影できるトモシンセシス撮影は、患者さんや検診受診者に好評です。トモシンセシスにより診断が変更されるなど(例:早期癌の発見 癌の除外)、その有効性は明らかです(図3)。
当院の放射線科には都内の特定機能病院や癌専門病院で経験を積んだ2名の放射線診断専門医がすべてのマンモグラフィ写真を判定しています。また、外科医や病理医、健診医、超音波検査技師と密に連携しています。マンモグラフィを撮影する放射線技師に技術的なフィードバックを与えるのも放射線科医の重要な役目です。ほとんどが女性スタッフであり、親身な診療を行っています。皆さんが検査室でリラックスできる工夫(展示物や装置の照明など)もしています(図4)。
このニュースレターをお読みの皆様には、どうぞ日本大学病院で乳がん検診を受けて下さい。紹介医の先生もご心配な患者さんがいらっしゃいましたら、日本大学病院の受診をお勧め下さい。どうぞよろしくお願いいたします。