Vail Vitrectomy Meeting 2025に参加して
日本大学病院アイセンター長の中静です。
まずは、先日開催されました Surgical Ophthalmology Case Conference(SOCC) にご参加いただきました先生方に、心より御礼申し上げます。多数の先生方にご参加いただき、活発なご討議をいただけましたことに深く感謝申し上げます。
今回私からは、術後眼内炎と眼内レンズ脱臼・落下に対するマネージメントについてご紹介させていただきました。
特に眼内炎に関しては、当センターで実施しているポビドンヨード(PI)硝子体内注射および低濃度抗菌薬を併用した灌流治療法について述べ、多くのご関心をいただきました。
PIを用いた眼内炎治療法は、すでに海外施設でも追試が行われており、良好な成績が報告されています。さらに、今年2月に米国コロラド州ベイルで開催された Vail Vitrectomy Meeting 2025 においても注目を集め、Stanford大学のグループが我々の報告をもとに行った多施設共同研究の良好な結果も報告されました。
また、会期中にプエルトリコの Prof. Maria BerrocalからPI硝子体内注射単独で治癒に至った眼内炎症例を4例ご経験されているとのご発言がありました。こうした実地の知見も含め、本治療法に対する国際的な関心と期待の高まりを強く感じました。
さらに、米国やクウェートをはじめとする複数の国からは、施設国際共同研究を企画・主導するよう要望を受けており、本治療法が今後グローバルスタンダードの一端を担う可能性を強く認識しています。
私自身もこの Vail Vitrectomy Meeting にて、「Stage 1–2 の黄斑円孔に対する安全なPVD作成法」について発表する機会を頂戴しました。ごく限られた参加者のみが招かれるこの会に登壇できたことは、大変光栄であり、発表後には多くの先生方から前向きなご意見やご質問を頂戴しました。
本会は、“未発表の新しい外科的コンセプトを共有する”という明確な方針のもと、世界各国の硝子体術者が一堂に会して、1日を通じて密度の濃い議論を交わす特別な形式で行われます。原則すべてのセッションへの参加が求められます。
開催地のベイル(標高約2,450メートル)はロッキー山脈のリゾート地にあり、高地環境に備えてダイアモックスを携行しました。現地では、日本国内の先生方はもとより、各国の硝子体術者と直接意見を交わすことができ、大変有意義な機会となりました。
なお、前回(2022年)の同会は開催されたものの、私はコロナ禍による渡航制限のため参加を断念しておりました。今回の参加は個人的にも特別な意味を持ち、次回(3年後)の開催にも招待してもらえるように日々の臨床と研究に真摯に取り組んでいきたいと思います。
国内外の先生方との連携をさらに深め、より質の高い医療の提供に努めてまいります。
引き続き、皆様のご指導ご鞭撻を賜れますよう、よろしくお願い申し上げます。